カルチャー

デザインの魅力に触れた1日! つがる市で少年らがロゴ制作を体験

ロゴマーク作りに初挑戦した、いずれも青森県つがる市の小学4年、江良楓真(ふうま)さん(左)と山本空輝(そら)さん=青森県つがる市立図書館
ロゴマーク作りに初挑戦した、いずれも青森県つがる市の小学4年、江良楓真(ふうま)さん(左)と山本空輝(そら)さん=青森県つがる市立図書館

 サッカーのピッチを駆け回る選手たち。選手の躍動に合わせユニフォームの“マーク”が揺れる。「ピッチにはいなかったが、仲間がぼくのデザインしたエンブレムを着けて活躍する姿に胸が熱くなった」。全国高校サッカー選手権大会に出場した神戸市立科学技術高校サッカー部OBでデザイナーのすみかずきさん(28)は、10年ほど前の高校時代を振り返る。選手層の厚い強豪チームのレギュラーの座は手にできなかったが、代わりにデザインの魅力を知った。サッカー部の監督から「チームのエンブレムを作ってくれ」と頼まれたことをきっかけに、デザイナーの道に進んだ。

ロゴマーク制作初挑戦の参加者に声をかけるすみさん(中央)
ロゴマーク制作初挑戦の参加者に声をかけるすみさん(中央)

 すみさんは、デザイン事務所を経て2015年にデザイナーとして独立。関西を中心に、デザインの力で、地域や企業の課題を解決する活動をしている。11月30日には、青森県つがる市の市立図書館に姿を見せた。2025年開催の大阪・関西万博のロゴマーク作りに挑戦するイベント(2025年日本国際博覧会協会主催)の講師役として招かれたのだ。イベントは、ロゴマークへの関心を高め、大阪・関西万博のロゴマークの応募者の裾野を広げることが狙いで、11月10日から国内各地で行われている。公募は12月15日正午まで行われ、来春までにロゴマークが決まる予定だ。

 イベントですみさんは、初めてロゴマーク作りに挑戦する親子連れら40人に、デザインが果たすべき社会的役割やロゴマークを作る楽しさを分かりやすく伝えた。日本国際博覧会協会事業推進課係長の田邉徹さんから「大阪・関西万博」の説明を受けた参加者は、6年後の万博のイメージを膨らませながら、ペンを走らせロゴマークの下絵制作をスタート。参加者には、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」に関連する「進歩」や「夢」などのキーワードを書いたカードが配らせ、デザインの「発想」を手助けした。

大阪・関西万博の会場となる大阪府と青森県の交通手段を説明する日本国際博覧会協会事業推進課係長の田邉徹さん(左端)
大阪・関西万博の会場となる大阪府と青森県の交通手段を説明する日本国際博覧会協会事業推進課係長の田邉徹さん(左端)

 母親や友人と一緒に参加したつがる市の小学4年、江良楓真(ふうま)さんは(10)は「図書館のイベント案内を見て参加したいと思った。初めてだったが、うまく描けた」と満足そう。友人で同じくつがる市の小学4年、山本空輝(そら)さん(10)=は「楽しかった。イメージ通りの色でデザインできた」と話した。楓真さんの母親、江良亜美(つぐみ)さん(42)は「ロゴマークを考え制作していると、童心に戻ったようで新鮮な体験だった。息子がいるので命というイメージでロゴマークを制作してみました」と語った。

 参加者には自作のロゴマークを表示したカンバッジが配られた。大人も子どももみな誇らしげにバッジを受け取っていた。参加者を一人一人見送った、すみさんは「1人でも多くの人にデザインの魅力を知っていただけたらうれしいですね。自作のデザインが使われている現場を見ると心踊ります。万博のロゴマークがどんなデザインになるのか、デザイナーの1人として、とても楽しみです」と話す。

 参加者の中から、今回の万博ロゴマーク作りを通じてデザインの魅力に目覚め、すみさんのようにデザイナーを目指す人が現れるかもしれない。