カルチャー

「追伸-日本の生徒たちへ」 コロナに負けない、ミラノの校長先生からのメッセージが書籍に

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 新型コロナウイルスの感染拡大で休校になったイタリア・ミラノのヴォルタ高校の校長が、生徒に向けて発信したメッセージが話題になったのはすでに2カ月以上前。3月2日にこの欄でもお伝えしたが、日本の若者に向けて執筆したオリジナルの「追伸—日本の生徒への手紙」も収録してまとめた書籍『「これから」の時代を生きる君たちへ』(ドメニコ・スキラーチェ著、世界文化社刊)が発売された。「この痛みはいつか、皆さんの財産になるでしょう」という言葉に、救われる一冊だ。

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著者/ドメニコ・スキラーチェ(Domenico Squillace)

 休校中の心構えを説いた当初の生徒への強いメッセージは、イタリアの文豪マンゾーニの『いいなづけ』の一節を紹介しながら、「社会生活や人間関係が毒され、人間らしい行いができなくなることが“大きな危機だ”」と説き、世界中で話題になった。書籍の中では、今回の非常事態について「21世紀に生きる私たちが抱いていた確信のいくつかを揺るがし」、無敵の勝者だと思っていた自分たちが実は脆いことに気付かせてくれた、とし、「この危機を乗り越えたとき、皆さんはきっと変わっていることでしょう。よい方向に変わることができるかもしれません。もっと自覚を持った、もっと素晴らしい人間になることができるかもしれません」と、立ち止まらざるを得ない状況を前向きにとらえて考えるように呼び掛けている。価格は税別1,000円。本書の売り上げの一部は、新型コロナウイルス感染症の治療および感染拡大防止活動を行っている医療従事者に寄付される。