カルチャー

がん患者が“自分を取り戻す居場所”をご存じですか? 東京で「マギーズセンター」展

再現されたマギーズウエストロンドンの建物内。明るいスペースと大きなテーブルが特徴だ。(撮影・光齋昇馬)
再現されたマギーズウエストロンドンの建物内。明るいスペースと大きなテーブルが特徴だ。(撮影・光齋昇馬)

 がん患者や家族、友人らのための無料相談支援施設「マギーズセンター」を写真や再現模型で紹介する展示会が、東京都江東区のGALLERY A4(ギャラリーエークワッド、竹中工務店本店1階)で始まった。「マギーズセンターの建築と庭 ―本来の自分を取り戻す居場所―」と題して、6月25日(木)まで開かれており、20日(土)、21日(日)は休館。入館は無料だが、ウェブサイトでの予約が必要だ。

 マギーズセンターは、1995年にがんで亡くなった英国の造園家マギー・K・ジェンクスさんが、生前に「治療中でも、患者ではなく1人の人間としていられる場所と、友人のような道案内がほしい」と願っていたのがきっかけで生まれた。マギーさんが入院していた英エディンバラにある総合病院の敷地内に96年、同じく造園家である夫のチャールズさんらにより、病院と自宅の中間にある「第2のわが家」「第3の居場所」というコンセプトで第1号が完成した。

 現在では、センターは英国内に21カ所、英国外では香港、東京、バルセロナにも設置されている。東京・豊洲のマギーズ東京は2016年にオープンし、月500~600人が訪れている。各センターには、がん専門看護師や心理士、栄養士らが常駐し、患者や家族をサポート。訪れた人が庭を眺めながらほっとし、安心して自らが抱える不安を話すうちに、本来の自分の力を取り戻し、生きる喜びができる環境になっている。建設要件が定められており、オープンキッチンからつながる明るいスペースを重視、建物の中心に備えられた大きなテーブルで話をしたりくつろいだりできるようになっている。そして、広い中庭では自然を身近に感じられる。

 展示会では、各地のセンターを写真で紹介し、マギーズウエストロンドンの建物や庭の一部も再現している。マギーズ東京の秋山正子センター長は「自分の力を取り戻す空間の演出を体験してもらいたい」と話している。

 展示は3月からを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で大幅に遅れ、トークショーや映画上映も中止になった。ウェブサイトでは動画や写真で展示内容のほか、秋山センター長らのメッセージなどを紹介している。

「マギーズセンターの建築と庭 ―本来の自分を取り戻す居場所―」

●場所: GALLERY A4(ギャラリーエークワッド)

●住所:東京都江東区新砂1-1-1、竹中工務店本店1階

●入館料:無料(ウェブサイトでの予約が必要)

●期間:~6月25日(木)まで
※6月20日(土)、21日(日)は休館。