カルチャー

【この人に聞く!】ゴミのない海を目指すZ世代 NPO法人「UMINARI」代表・伊達敬信さん(1)

NPO法人「UMINARI」代表の伊達敬信さん。
NPO法人「UMINARI」代表の伊達敬信さん。

■デジタルネイティブでConscious consumerなZ世代

 働き盛りを迎えたミレニアル世代とともに、今後の消費トレンドを左右するといわれているのがいわゆる“Z世代”だ。1990年代後半から2010年ごろまでに生まれた若者たちを指す言葉で、彼らの中には自分たちのことを“コンシャス・コンシューマー”(conscious consumer、意識的な消費者)と呼ぶものもいる。その代表格が、環境活動家のグレタ・トゥンベリさんだろう。自ら行動、そして発信し、世界に向けて自分の考えを訴え続けている。NPO法人「UMINARI」代表の伊達敬信(だて・たかのぶ)さん(24歳)もそのようなZ世代の一人だ。現在へと続く伊達さんの活動は、Instagramへの写真投稿から始まった。

■「Parley」のカッコ良さに惹かれて

 Z世代の伊達さんだが、「もともと環境保護や海の汚染に関心があったわけではない」と振り返る。高校時代はサッカーざんまいの日々で、大学受験直前までプレーしていた。スポーツへの興味から大学2年生の時に何気なく選んだインターン先は、スポーツ用品大手のアディダス。しかしここで、UMINARIの活動へとつながる運命の出会いがある。半年間のインターンが終わりを迎えようとしていたころ、フットウェア「Parley」が日本に入ってくる。現在はスポーツウエアも展開している、海洋プラスチックゴミをアップサイクルしたアディダスの人気商品「Adidas×Parley」コレクションの第1号だ。

海でゴミ拾いを行う伊達さん。
海でゴミ拾いを行う伊達さん。

 伊達さんの最初の感想は「ただただ、かっこいい」。そこからParleyにひかれて詳細を見てみると、海のゴミから作られたシューズだと分かる。当時の上司が「これからアディダスはサステナビリティを軸に事業展開する」と話していたこともあり、さらに興味を持つ。そして海の実態やプラスチックゴミについて自分なりに調べていくと、これまで知らなかった事実が次々と出てくる。「最初に靴を見た時のワクワク感と、動物たちが死んでいる状況。ビビっとくるものがあり、何かやらなくてはという使命を感じた」と伊達さんは話す。

 当時は、経営学部国際経営学科に在籍しており、もともと起業なども視野に入れていた。しかし、直面した海洋ゴミ問題を解決するビジネスモデルは思い付かなかった。そこで、「とりあえず、海のゴミを拾いに行こう」と方向転換。大学3年生の夏は日本中の海岸でゴミ拾いを行った。千葉出身で海にはなじみがあった伊達さんだが、意識して拾ってみると「意外にゴミが多い」ことに気付く。「日本の海にもゴミは結構ある。」そこから次のステップへと進んでいく。

千葉・検見川の浜。
千葉・検見川の浜。

 Part2では、「UMINARI」の創設や現在の活動についてお伝えする。