カルチャー

ユニホーム姿と裸体の写真を展示 矢掛町と仙台市、パラスポーツへの理解求め

縦3メートル、横2メートルの巨大な写真が並ぶ

 パラスポーツ選手のユニホーム姿と裸体の巨大な写真を表裏合わせる形で展示するユニークな写真展が1月15日から17日まで、岡山県矢掛町で開かれた。撮影したのは、イタリアのファッションブランド「ベネトン」の広告写真で有名なオリビエーロ・トスカーニ氏で、モデルはイタリアの男女選手。スポーツを謳歌する喜びにあふれたユニホーム姿と、彼らが障害者であることを示す裸体が、縦3メートル、横2メートルの写真で対比される。題して「NAKED.」。1月30日から2月3日まで、仙台市の仙台メディアテークでも開かれる。

イタリアパラ委員会が協力

 この写真展は、ことし夏に開催予定の東京パラリンピックで、イタリアのホストタウンになる矢掛町と仙台市で、パラスポーツへの理解を深めるとともにパラリンピックへ向けた機運を高めることを狙い開催された。イタリア・パラリンピック委員会が全面的に協力している。

縦3メートル、横2メートルの巨大な写真が並ぶ
縦3メートル、横2メートルの巨大な写真が並ぶ

 NAKEDは「裸の」という意味。例えば被写体の一人、重量挙げのドナート・テレスカは重いディスクを頭上に掲げている。分厚い胸板と太い腕、その姿からは力強さが十分に伝わってくる。一方、裸体では事故で切断した太ももから下の両脚がない、衝撃的な姿が目に飛び込んでくる。しかし、その表情に暗さはなく、伝わってくるのはすがすがしさと肉体の美しさ。計12選手、いずれも裸体でパラアスリートという事実を示しながらも、さわやかな印象が残る。

裸体になると障害者であることが分かる
裸体になると障害者であることが分かる

肉体の迫力、魅力的な表情

 矢掛町で今回のイベントを担当した企画財政課の坂本祐樹さんは「裸体を含んだ写真展であることから、来場者からどんな反応があるか心配する部分もあった」という。しかし、写真展には幼児から年配者まで幅広い層が来場し「みなさん、世界と戦う肉体の迫力と魅力ある表情に圧倒されていました。障害のある部分を隠さないといった写真展の趣旨も理解していただき、もっと長く開催してほしい、知り合いにも見に来てもらいたいなど、前向きな意見が多く寄せられました。東京パラリンピックの遺産として障害の有無、国籍にかかわらず、みんなが住みやすい社会が広がっていくことを期待しています」と手応えを話してくれた。

矢掛町の展示では多くの町民が訪れた
矢掛町の展示では多くの町民が訪れた