カルチャー

【この人に聞く!】Z世代に広がる“エシカル就活”って? 「Allesgood」代表・勝見仁泰さん(1)

Allesgoodの代表・勝見仁泰さん。
Allesgoodの代表・勝見仁泰さん。

 「エシカル就活」という言葉を聞いたことがあるだろうか。エシカルは最近よく耳にする単語で、「エシカルファッション」「エシカル消費」など人・社会・環境に配慮した商品・考え方としてSDGsとともに注目されている。ではエシカル就活とは何かというと、仕事探し・キャリアデザインにおいても社会や地球環境のことを重視し、社会課題の解決が可能な就職活動をすること。つまり、企業選びにおいても“エシカルな会社”“エシカルな事業”“エシカルな生き方”を優先するのがエシカル就活だ。今回登場するのは、このエシカル就活を推進する、Z世代が構成する会社「Allesgood」のCEO勝見仁泰(かつみ・きみひろ)さん。

Allesgoodのロゴマーク。さまざまな色・形には、一人ひとりが大事にする価値観を選択できるという意味合いを持たせている。
Allesgoodのロゴマーク。さまざまな色・形には、一人ひとりが大事にする価値観を選択できるという意味合いを持たせている。

 現役の大学生でもある勝見さん(22)は元々プロ野球選手を目指していて、大学も野球推薦での進学が決まっていた。幼いころからずっと野球漬けの毎日だったが、高校3年生の冬、久しぶりにまとまった休みが取れ、初めての海外旅行先となるフィリピンへ出かける。そこでスラム街の貧困を目の当たりにした勝見さんは、自分が知らなかった世界があることを痛感。先進国とフィリピンのような発展途上国との間に生じているこの経済格差をなくすために、自分も何かをしたいと痛烈に思うようになる。大学受験直前という時期ではあったが、そこから目指す道を野球から方向転換。自宅に近い高千穂大学の経営学部に入学する。

 大学では経営学や国際開発学などを学びながらフィリピンで教育事業を行ったり、国の制度を使ってドイツやアメリカへ留学して環境コンサルティングなどについて学んだりした。そして、“ビジネスを通して社会課題を解決したい”と考えて就職活動を開始したところ、各企業が実践しているSDGsなどに関する具体的な情報が極端に少ないことに気付く。周りを見ても、それまで気候変動などの社会課題に興味を持っていた学生たちが「これからは続けられない」と言っているのを聞く。就職活動を経て企業で働き始めると、これまで行ってきた活動をやめざるを得ない学生がほとんどだった。「日本では就活が学生たちのパッションを削ぐボトルネックになっていると感じた」と勝見さんは話す。

「ダイバーシティ人事」についてセッションする勝見さん(中央)。
「ダイバーシティ人事」についてセッションする勝見さん(中央)。

 一方で、SDGsの認知度上昇とともに「社会課題×ビジネス」のニーズは高まってきていた。そこでこれをイベントにしてみようと、社会課題の解決に関心がある学生と企業とをつなぐ企画「#エシカル就活」を2020年8月にオンラインで行った。「気候変動に取り組む企業」というテーマに約150人が集まり手ごたえを実感。その年の11月には「ダイバーシティ経営」を紹介する企画第2弾を開催した。

 Allesgoodがミッションに掲げるのは、環境問題・ジェンダー格差・貧困などの社会課題を解決するために、企業とZ世代をはじめとする若い世代とが共創できる環境を作ること。その実現のために始める新しいサービスについてはpart2で紹介する。