カルチャー

【この人に聞く!】“社会課題×働く”を当たり前に 「Allesgood」代表・勝見仁泰さん(2)

Allesgoodの代表・勝見仁泰さん。
Allesgoodの代表・勝見仁泰さん。

 就職活動やキャリア選択においても社会課題の解決を重視する「エシカル就活」。このエシカル就活を提案する「Allesgood」のスタッフは、貧困格差・ジェンダー・環境などへの問題意識があるZ世代からなる。社名のAllesgoodは、ドイツ語の「Alles」(すべてという意)と英語の「good」を掛け合わせた造語。人・自然・社会に“すべてよし”という会社のビジョンを反映させたネーミングになっている。

 代表を務める勝見仁泰(かつみ・きみひろ)さんは、自分自身の経験から現在の就活が学生の社会課題に対する熱意を削ぐ要因になっていると実感。会社選びやその後のキャリアにおいても社会課題への取り組みを継続できるよう、SDGsなどに関心がある企業と学生たちとをマッチングさせるイベントなどを開催してきた。そして、この輪をより多くの企業と若者たちに広げたいと新たなキャリアプラットフォーム「エシカル就活-ETHICAL SHUKATU-」を創設。このプラットフォームを通して、各企業がどのようなミッションを掲げ、実際にどのような取り組みを行っているのかなどを発信できるようにした。

 「これまでの就活は業種・業界別。SDGsのために企業が何を実践しているのかを知ろうとしても企業HP・就活サイトにその情報がない。結果、企業と学生との間でミスマッチが起こっていた」と勝見さんは分析する。ETHICAL SHUKATUでは、「気候変動」「食料問題」「環境保全」「国際協力」「ダイバーシティ&インクルージョン」などのテーマ別に企業探しをすることができるのが最大の特徴。それぞれの企業ページに飛ぶと、その企業の「ミッション」「ビジョン」「取り組み」が書かれていて、もっと知りたい場合はコメントとして企業の担当者に直接質問することもできる。この学生と企業とのやり取りは全員に公開されていて、ほかの学生も閲覧可能。オープンな状態で企業に関するさまざまな情報を入手できる。

 一方、プラットフォームを利用する学生のプロフィールも企業側には公開されていて、そこから企業が逆アプローチをすることも可能。取り組みたいと考えている社会課題での実践経験やノウハウがある学生をリクルートできる場ともなる。現在の利用者は大学生・大学院生に限定しているが、ゆくゆくは高校生にも公開予定。早い段階から目指すキャリアについて考える機会を提供したいという。

 Allesgoodが実施した調査によると、「社会課題に取り組んでいる企業で働きたい」と考えている中・高・大学生は47%。そのうち、企業選びで「SDGsなどの取り組みを最も大事にしている」という人は20%だという。社会全体でゼロ・エミッションやサーキュラーエコノミーへの転換が叫ばれている中、この数字は今後ますます上がっていくだろう。エシカル就活が当たり前になる社会も近いかもしれない。

Allesgoodのメンバー(右から2番目が勝見さん)。
Allesgoodのメンバー(右から2番目が勝見さん)。