カルチャー

24時間×1137日間のドラマ アスリートたちのヒノキ舞台が完成するまで

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 「人がいようといまいと、寂しくなく、温かく、やさしい場所でなければいけない。どんな時代が来ようとも、人類にどんなことが降りかかろうと――」という建築家・隈研吾氏の序文が予言のようだ。新しい国立競技場が誕生するまでの一部始終を定点カメラで撮影した写真集「国立競技場 Construction」(一般社団法人共同通信社著、河出書房新社・東京)が7月12日に発売される。

 共同通信社が、国立競技場建設へ向け準備工事の始まった2016年10月から、19年11月の完成まで、国立競技場に対面する河出書房新社の屋上から、24時間×1,137日にわたり定点撮影した写真をまとめた一冊。約16万枚に上る膨大な記録の中から精選された写真の数々は、いわば日本を代表するスタジアムが完成するまでのドラマ。四季を三度めぐった国立競技場の誕生劇だ。

スタンド3層目が姿を現した[2017年12月6日]

 36カ月という工期の間、この巨大で特別な建造物はどのような工法を用い、どんな重機を使い、どれだけの人員、企業が参加して完成したのか。地盤整備から、基礎構築、スタンド建設、屋根の架構、フィールド整備、内装外装、歩行者デッキ構築、外構整備まで、さまざまな工夫と努力がつぶさに見てとれる写真、人間の業と自然とが調和し、融合する瞬間を切り取った美しい写真が時系列で収録されている。税込み3,135円。