SDGs

【この人に聞く!】環境活動家をなくしたい! 大学を休学して講演活動を続ける露木志奈さん

二十歳の環境活動家・露木志奈さん。
二十歳の環境活動家・露木志奈さん。

――環境問題は待ってくれない

 初めて買ったナチュラルをうたった化粧品で妹の肌がかぶれたことから、ハンドメイドの口紅ブランドを立ち上げ、そこから環境問題にも目を向けるようになったのが、20歳の環境活動家・露木志奈(つゆき・しいな)さん。いったん、大学に入学したものの、「大学は待ってくれるが、環境問題は待ってくれない」と休学を決意。2020年11月以降、全国の小中学校などで講演活動を続けている。訪れた学校はすでに110カ所以上。2万人に近い若者たちに、環境問題の現状や今すぐ実践できることなどを伝えてきた。その原点はどこにあるのだろうか。

――グリーンスクールで身に付けた「学んだ後は実践」

 露木さんは、世界一エコな学校といわれるインドネシア・バリ島の「Green School Bali」(通称グリーンスクール)卒業生。今年11月に発売する第4弾の手作り口紅キットは、単位として認められる授業時間を利用して開発に取り組んだ。「グリーンスクールでは学びと行動が半々だった。大学でもそうしたいと思っていたが、入ってみると日々学んでいかないといけないことばかり。自分は行動していきたいということが明確だった」と話す。そこで、秋入学生として2年生に上がる直前、しばらく休学して啓蒙(けいもう)活動に専念することを決めた。「学生が何かをすることは普通ではないと捉えられることが多いが、講演では(アクションを取るのに)大人になるまで待たなくていいと伝えている」。露木さんが繰り返し小中高生たちに訴えていることの一つだ。

グリーンスクールのクラスメイトたちと(一列目中央が露木さん)。
グリーンスクールのクラスメイトたちと(一列目中央が露木さん)。

 露木さんが初めて人前に立ったのは、「先生の学校」という教育に関心がある人たちが集まるコミュニティのイベント。講演を聞いていた一人の先生から声がかかり、札幌市の女子校で話をしたことが現在まで続いている。講演を行う目的は、「気候変動の現状について知ってもらうこと。また、二十歳・女性・休学中という自分の生き方を見てもらえれば」。年齢が近い自分だからこそ、講演を聞いた児童・生徒たちに響くものがあると考えている。そして問題を“知る”ことができれば、その問題を解決する“立場”になることができる――。

グリーンスクールは、環境に優しい竹でできた校舎でも有名
グリーンスクールは、環境に優しい竹でできた校舎でも有名

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――私たちの選択が地球を変える

 講演でも、露木さんは行動することの重要性を強調している。気候変動は全世界の問題だが、その原因は私たち一人一人の生活にある。「(ゴミ政策などで使われる)3Rの中でもリデュース(減らすこと)が一番大事。買わないという選択、今あるものを大切にしていくことをまず伝えている」。露木さん自身も、普段使っている洋服・ジュエリー・小物の多くはおさがり(セカンドハンド)だという。またキャンプ好きな露木さんだが、アウトドア用品も基本レンタルしている。そのほか、家の電力を100%再生可能エネルギーに切り替えるなど、自分で実践できることはすべて行動に移している。

環境マーチに参加した時の様子(真ん中が露木さん)。
環境マーチに参加した時の様子(真ん中が露木さん)。

 ただ、環境に配慮した生活を無理強いするつもりはない。「家庭環境は人それぞれ。気付いた人、できる人がやればいいと思っている。一方、何かしたいけど……と悩んでいる場合は、行動できない理由がどこにあるのかを考えればいい。(一人では)マイナーだからできないと思っているなら仲間を探せばいい。一人の行動だけでは意味がないと感じている人には、一人のインパクトがどれだけ大きいかを伝えたい」。

講演先で生徒と話す露木さん。
講演先で生徒と話す露木さん。

 今後も全国の学校を回る露木さんの活動は続く。

 露木志奈公式Instagram:https://www.instagram.com/shiina.co/