カルチャー

総距離3,500㎞を踏破した、67歳のおばあちゃん 『グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル』

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 アメリカの三大ロングトレイルのひとつ、アパラチアン・トレイル。アパラチア山脈沿いの総距離3,500㎞を誇るこの自然歩道をハイキングしようとすると、ゴールまで約6カ月を要するという。このアパラチアン・トレイルを1957年に女性として初めてスルーハイク(一気に踏破すること)に成功したのは、なんとハイキングの経験もない、67歳のおばあちゃんだった! この偉業を成し遂げたひとりの女性の人生にスポットライトを当てた『グランマ・ゲイトウッドのロングトレイル』(山と渓谷社、ベン・モンゴメリ著、浜本マヤ訳)が11月17日に刊行される。

テントも寝袋もなしで単独で歩き通した女性が生きてきた壮絶な過去
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DV夫から逃れ、11人の子供、23人の孫とも離れて向かったロングトレイル
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 リュックの代わりに布袋を担ぎ、登山靴の代わりにケッズのスニーカーを履いて、寝袋の代わりに毛布に包まり歩きとおした彼女の逸話は、今もなおハイカーたちの伝説であり憧れである。しかしそんな彼女の歩んできた道のりは、決して平坦なものではなかったという。貧しい子ども時代を送り、結婚した夫に振るわれた暴力でいつもあざだらけ。結婚34年にしてやっと離婚が叶い、自由な時間を手に入れたおばあちゃんは、11人の子どもと23人の孫とも離れ、アパラチアン・トレイルに向かっていく……。自然を愛した強くたくましい彼女の話は、人生の苦難を乗り越える力になってくれるかも。税込み2,640円。

トレイルを、人生を歩き通す勇気をくれるグランマ・ゲイトウッド
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