カルチャー

プロ野球選手のスピードに驚嘆 選手会が全国で学童体験会実施

子どもからの質問に答える渡部健人選手(西武)
子どもからの質問に答える渡部健人選手(西武)

 日本プロ野球選手会(丸圭浩理事長=巨人)は、日本マクドナルドの協力を得て、学童に野球やソフトボールを指導する「マクドナルド 野球・ソフトボール体験会サポートプロジェクト」を12月5日から始めた。12月19日まで全国15チームを対象に行い、技術指導だけでなく、未経験の幼稚園児や小学校低学年の子どもたちにもキャッチボールや簡単な打撃を体験してもらった。大谷翔平(エンゼルス)の活躍や東京オリンピックでの野球、ソフトボールの金メダル獲得もあり、参加者の関心は高かった。

▽能力の高さは子どもの憧れ

 2020年はコロナ禍でオンラインでの指導だったが、21年は同じチームを対象にリアルでの開催になった。初日の5日は、神奈川県川崎市麻生区の2会場で実施。百合丘小学校では横浜ベイスターズの山本祐大捕手と、会場からほど近い桐蔭学園高出身の森敬斗内野手が指導した。2人は百合丘ペッカーズのメンバー約60人と体験会に参加した20人の子どもたちを相手に、キャッチボールやティーバッティングの基本を指導。2人が模範でキャッチボールをすると、その球速に子どもたちから「おーっ」と歓声が上がり、ベースランニングでも間近で2人のスピードに触れると「速い」と驚きの表情が浮かんだ。プロ選手の身体能力の高さは、子どもたちの憧れだ。 質疑応答では「どうしたら遠くに打球を飛ばせるか」という質問に、森選手は「下半身で打つイメージかな」と答え、山本選手は「強く打つことが大事。当たるポイントを練習で探して」とアドバイスした。子どもたちが飽きないように途中でゲームなども採り入れる工夫がなされ、約1時間半で体験会は終了。最後に山本選手は「将来、プロ野球で会えるように」と励まし、森選手は「走塁も守備も打撃も、野球はすべて楽しいよ」と呼び掛けた。

森敬斗選手(ベイスターズ)
森敬斗選手(ベイスターズ)

▽大人も納得の指導

 金程小学校では、金程少年野球部を西武ライオンズの今井達也投手と渡部健人内野手が指導。ここではゲーム方式でプロ選手のスピードを実感した。特に今井投手が軽く投げただけで110キロを出すと、子どもたちだけでなく見守っていた保護者から「あれで110キロなら(実戦での)150キロはどんな感じだろう」と驚嘆の声。ベースランニングでも、176センチ、112キロの渡部選手が、体の見た目とは大違いの軽快さとスピードで走ると、子どもたちの目が点になった。 どうすれば球速が増すかという質問に、今井投手は「たくさん食べて、睡眠を十分取って体を大きくし、毎日野球のことを考えて」と答えた。渡部選手には、ドアスイングを直すにはという難しい質問が出たが「ボールの中心より(自分に体に近い)内側をたたくイメージ」と、実際にバットとボールを使って説明し、子どもたちよりコーチ陣が納得の表情を浮かべていた。

山下祐大選手(ベイスターズ)
山下祐大選手(ベイスターズ)

▽より地域密着で

 マクドナルドは夏休みに行われる全日本学童軟式野球大会を支援しており、野球と縁がある。ただ、日本マクドナルドの須藤順一CSR部統括マネージャーは「子どもたちの健全な発達を願い、支援するのがマクドナルドの基本姿勢。この体験会に協力しているが、野球だけでなくほかのスポーツでも可能」と話す。さらに、地域との連携を図るために、マクドナルド店舗のスタッフがイベント運営にかかわることが理想という。野球人口の減少を食い止め振興、普及を狙う選手会と、子どもたちの成長を願うマクドナルドが手を携え、今後はより充実した体験会を目指していく。