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2千年前の暮らし生き生きと 「ポンペイ展」がまずは東京で始まる

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 2千年も前のことだと思うと遠い歴史の中の“人ごと”だが、災害の多いニッポンに暮らす者にとっては、案外身近に考えることが容易なテーマの一つがポンペイ。西暦79年、イタリア・ナポリ近郊のベスビオ山で起きた大噴火で、地中に埋まった古代都市だ。18世紀から現在まで続いている発掘調査で見つかった膨大な遺物のうちの一部を見ることができる「ポンペイ展」が、東京・上野の東京国立博物館で始まった。

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ポンペイの街角で出会ったふたりの物語 そこに息づく確かな彩りと豊かな情景を音声ガイドで

 ナポリ国立考古学博物館の収蔵品。当時の人々の生活が鮮やかに伝わってくる調理器具や装飾品、医療器具が並ぶ。ブロンズ製のアヒルのケーキ型や目玉焼き器などの展示に見入りつつ、一方で炭化したパンや干しブドウなどを見ていると、当時の調理場の活気と、それが一気に火山灰に埋もれた災害の大きさが同時に胸に迫ってくる。裕福な家を飾っていたらしいモザイクやフレスコ画の数々も見どころのひとつ。館に犬を飼っていることを訪問者に知らせるためのいわゆる「猛犬注意」のモザイクや、展示場内に再現された当時の建物の一部を見ていると、やはり現地を歩いてみたいという衝動にかられる。コロナ終息までの間、ポンペイがもっとも身近に感じられるこの展覧会は、東京では4月3日まで、その後京都、福岡などを巡回する予定。