知識としては知っていても、体験していないことに想像力を働かせるのは難しい。たとえば認知症。何が分からなくて、どんなことに困っているのか、外側からでは分からないことが多い。そこで認知症の人の視点で世界を旅するオンラインゲーム型プログラム「認知症世界の歩き方 Play!」(イシュープラスデザイン・東京)がリリースされた。オンライン体験会なども実施される。
書籍『認知症世界の歩き方』(筧裕介著・ライツ社)に基づいて設計・開発されたゲーム。プレイヤーは「旅人」になりきり、すごろくの要領で認知症世界を旅する。旅の中では、乗るとだんだん記憶をなくす「ミステリーバス」や、タイムスリップしてしまう住宅街「アルキタイヒルズ」、外見が無関係な社会「顔無し族の村」など、不思議なスポットがアニメーション型動画になっており、認知症の人が日常的に体験するできごとを追体験できるようになっている。
各スポットで遭遇する困りごとやイベントは190種類以上。旅の途中で同じスポットに止まった仲間とは、オンライン上でお互いの状況や感想を音声で共有できるようになっている。参加費は3,000円で、オンライン体験会は2月9日(19;00~21:30)、2月19日(10:00~12:30)、3月5日(10:00~12:30)、3月15日(19:00~21:30)の4回開催。申し込み方法・詳細は公式HPにて。