カルチャー

鉄道で知ろう、鳥取の魅力 5月26、27日、東京でPRイベント

若桜鉄道のSLと給水塔
若桜鉄道のSLと給水塔

 “ハヤブサライダーの聖地”や“恋がかなう駅”など、鉄道をメインテーマにして鳥取県の魅力をアピールし、多くの人に観光に来てもらおうというイベントが5月26日(木)と27日(金)、東京シティアイ イベントスペース(東京・丸の内、JPタワーKITTE地下1階)で開かれる。両日とも午前11時~午後2時、午後4時半~7時。「鉄印帳」や鳥取の特産品が当たる抽選会も開催される。

 鳥取県には、東部の山あいを走る若桜(わかさ)鉄道、中国山地を越え山陰と山陽、京阪神を結ぶ智頭(ちず)急行と、鉄道ファンにおなじみの第3セクター鉄道がある。

 JR因美線郡家(こおげ)駅から南東に延びる19.2キロの若桜鉄道若桜線は、SL「C12」の展示運転や体験運転で知られるが、コロナ禍で休止中(5月10日現在)。しかし、機関車の方向を変える転車台やSL用の給水塔、レトロ感あふれる駅舎など撮影スポットは盛りだくさんで、車両の整備を行う「検修車庫」の見学会(土、日、祝日。予約制)も開催されている。鉄道ファンよりバイクファンの方が多く訪れるというのが、郡家駅から三つ目の隼駅だ。スズキの大型バイク「ハヤブサ」と同じ名前の縁で“ハヤブサライダーの聖地”とされ、毎年8月8日に近い日曜日に開かれる「隼駅まつり」には全国からライダーが集う(2020年は中止、21年はオンライン開催、22年は実施する方向で検討中)。

 智頭急行はJR因美線智頭駅からJR山陽線上郡駅までの56.1キロで、1994年12月に開業した。特急「スーパーはくと」は京都と鳥取を約3時間、特急「スーパーいなば」は岡山と鳥取を約1時間50分で結ぶ。夜空にきらめく星をイメージしたイベント列車「あまつぼし」も人気だ。沿線には、剣豪宮本武蔵の生家や、江戸時代の街並みが残る智頭宿など見所も多い。各駅停車しか止まらない無人駅なのに“恋がかなう駅”として知名度ナンバーワンなのは恋山形駅。当初は「因幡山形」という普通の駅名の予定だったが、「来い」という意味と住民の強い要望により「恋山形」に変更して開業したという。インパクトのあるネーミングに加え、2013年に駅舎や柵をピンク色に彩ったことで注目度はさらに上がった。

智頭急行のイベント列車「あまつぼし」

 イベント会場では、これらの鉄道関連素材を周辺の観光地も含めて案内するパネルや観光パンフレット、動画を展示・放映する。また両日とも午後6時から、26日は若桜鉄道、27日は智頭急行について動画で説明し、現地の鉄道関係者が参加者の質問に答えるセミナーを開催。セミナーに参加しアンケートに答えると、本来は現地に行かないと買えない「鉄印帳」「駅印帳」などが当たる抽選会に参加できる。このほか、砂丘らっきょう、駅弁、菓子、地酒など特産品の販売も予定されている。