社会

“学食日本一”ORIENTALFOODSが、学生参加型「スマートベンチャー食堂」で地域社会貢献を目指す

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 「日本一の学食」の呼び声もある東洋大学白山キャンパスの学生食堂。運営受託するORIENTALFOODS(東京)は、2006年以来十数年間積み重ねてきた学食運営のノウハウと、肉バル、ワインショップなど専門店の出店やフードトラックの運営経験を生かし、学生アルバイトに積極的に運営参画してもらう取り組みをしている。

 大学は年間約4カ月授業がなく、その期間学食を運営できないという課題や、昼休みの短い時間に集中する注文に対応するためのスピーディーな調理と厳密な販売予測・ロス管理が不可欠となる。価格も一般飲食店より抑える必要があり、食材の生産地と密接な関係を築いてきた。

フードトラック
フードトラック

 米田勝栄代表による「学生のアイデアは斬新で、それが実際の営業に生かされるとわれわれが触発される。そして、アイデアが採用され、実績として表れた学生にとって、その教育的効果はとても大きい」という理念も背中を押した。実際、五反田に肉バルの店舗を構えたことがきっかけで参加するようになったJR五反田駅前の肉フェス「五反田G1グランプ」において、2019年に「伝説の牛カツ赤ワインソース」で優勝を果たしたが、これは学生アルバイトが提案した企画だ。

 FOODFOODプロジェクト(地域とつながる、地域活性化)
FOODFOODプロジェクト(地域とつながる、地域活性化)

 そこでORIENTALFOODSは、学生たちと「スマートベンチャー食堂」を創り、地域社会への貢献を目指していくという。具体的には、モバイルでのオーダーやAIを活用した食品ロス・残飯問題の解消、無人レジ導入といった「スマート食堂」、食堂や売店の空きスペースをビジネスに活用し、コンテストなども行う「ベンチャー食堂」、地産地消や子ども食堂など学食を地域と連携させる「FOODFOODプロジェクト」…。未来へとつながる、社会全体にとってウィンウィンな取り組みではないだろうか。