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人工知能開発のオルツが35億円資金調達 AI議事録などVoice-to-Text技術を強化

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オルツ 「米倉 千貴 代表取締役とそのデジタルクローン『P.A.I.』」

 人工知能(AI)関連ビジネスを手掛けるオルツ(東京都港区)はこのほど、シンガポールのベンチャーキャピタル(VC)Vertex Growthを中心的(リード)投資家として、国内外の投資家を引受先とした第三者割当増資で、約35億円の資金調達を実施した。

 資金調達の目的について、オルツはAI技術を使って会議などの議事録をスピーディーに文書化する「AI GIJIROKU(AI議事録)」サービスなど音声を自動で文書化するVoice-to-Text市場が世界的に広がっていることから、この分野での研究や人材採用などに充てると説明している。

 引受先は、Vertex Growthのほか、SBIグループ、SMBC日興証券など12投資家。35億2000万円を調達した。

 「AI GIJIROKU」は、会議やミーティング参加者の音声を自動で録音・記録し、オルツが開発した音声認識技術を使い、リアルタイムで会議内容を文書化するサービス。

 Vertex Growthのマネジングディレクター(Managing Director)TAM Hock Chuan氏は「AI GIJIROKUは、高い精度とリアルタイムに近い性能を実現しており、強い成長可能性を感じる。Vertex Growthの日本における最初の投資先としてオルツを選んだ」とコメント。オルツ代表取締役・米倉千貴氏は「世界的に成長期待値の高いVoice-to-Textの市場において、まずはアジアにおけるリーディングカンパニーとなりたい」としている。

 オルツは併せて、処理速度を高めるなどバージョンアップした「AI GIJIROKU Ver.3」の提供を始めたことを公表した。