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東京ドームシティで「昆虫記」の世界を感じよう 「ファーブルに学ぶ!体感する昆虫展TOKYO」開催中

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 人一倍強い好奇心を持って自然を愛した、昆虫研究の先駆者アンリ・ファーブル(1823年~1915年)。2023年に生誕200年を迎えることを記念し、ドリームスタジオ(東京)と東京ドーム(東京)の共催イベント「ファーブルに学ぶ!体感する昆虫展TOKYO」が、東京ドームシティGallery AaMo(ギャラリー アーモ)で9月4日まで開催されている。どんな苦難にも学びの意欲を失わず、自分の目で見た確かな事実しか信じないゆるぎない精神と、豊かな感受性を持ち合わせたというファーブル。その人生をたどることができる楽しい企画展だ。 会場に入ると、まずはファーブルクイズに挑戦できるデジタルクイズラリーの案内が。スマートフォンに「COCOAR」アプリをインストールして、会場内の問題に全問正解すると昆虫博士に認定される。ファーブル昆虫館「虫の詩人の館」(アンリ・ファーブル会、東京)から貸し出された70点の昆虫標本の一番の見どころは、“ヒカルゲンジオオイナズマ”。1980年にフィリピンで発見された珍しいチョウで、特に新鮮な個体は紫色の光が特徴という。

ヒカルゲンジオオイナズマ
ヒカルゲンジオオイナズマ

 「アンリ・ファーブルの研究室コーナー」には、ファーブルが愛用していたハットや靴から、かまなどの農具や食器類、はたまた結婚証明書のコピーなどが展示されている。19世紀中頃のフランスの正装といえばシルクハットとフロックコートだったが、儀式がきらいなファーブルは、教師をしていた学校の行事でも黒いつば広帽を愛用。学校を退職した後は、シルクハットに土を入れバジリコを植えて、収穫後に踏み破ってしまったという。そんなファーブルの人となりに思いをはせることができる。

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 また、『昆虫記』を代表するスカラベ・オオクジャクヤママユ・ヌリハナバチの研究を解説し、昆虫の不思議に迫るコーナーも。フン転がしの名人・スカラベのフロアでは、「体感!巨大ふん玉」として、スカラベが人間サイズだったらどれくらい大きいふん玉を転がしているのかが分かる。全長約3メートルの「巨大カブトムシロボット」「巨大カマキリロボット」が出現し、生きたクワガタムシやカブトムシに触れる体験もできる。ファーブルの生涯を振り返ることができる年表には、現代ではなかなか起こりえない衝撃エピソードが詰まっている。

体感!巨大ふん玉
体感!巨大ふん玉
ヤママユのコーナー
ヤママユのコーナー

 土日祝日と8月8日~12日には、「親子で楽しめるワークショップ」も開催。道具を使って砂の塊に埋まっている昆虫を発掘する「世界の昆虫を発掘しよう」、プラ板に好きな色を塗って自分だけのオリジナルカラー昆虫が作れる「君だけのプラ板昆虫」、段ボールシートからパーツを取り外し、組み立てて色を塗る「段ボールで作る大迫力昆虫!」など。物販コーナーでは、昆虫のぬいぐるみやキーホルダー、下敷きなどの学用品グッズから昆虫図鑑、生体販売も行なっている。夏休みの自由研究に活用できる材料を探してみては!?

ヌリハナバチの迷路
ヌリハナバチの迷路
ファーブルの生涯
ファーブルの生涯

 9月4日(日)までの会期中無休。10時~18時(最終入館は閉館の30分前)。料金は、当日券 一般1,600円、中・高校1,300円、こども(4歳以上)1,000円、3歳以下無料。

巨大カブトムシロボット
巨大カブトムシロボット
「昆虫の生体展示」コーナー
「昆虫の生体展示」コーナー