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建設技術研究所がAIで高潮の発生を予測 自治体による地域住民への的確な避難の支援が可能に

建設技術研究所がAIで高潮の発生を予測 自治体による地域住民への的確な避難の支援が可能に 画像1
建設技術研究所 「駿河海岸における予測システムのスマホでの操作イメージ」

 

 建設技術研究所(東京都中央区)は、人工知能(AI)を活用し、リアルタイムで沿岸部での高潮による越波の発生を予測する技術を開発。この技術を使って、台風の接近に伴う越波や、浸水がいつどこで発生するかを36時間前から予測し、避難の判断を支援する情報提供サービスを始めた。

 プロトタイプとして、静岡県の焼津市から牧之原市にかけての駿河海岸を対象に、AIによる潮位・波浪予測モデルで、瞬時に36時間先までの沿岸各地点の潮位と波浪を予測でき、沿岸部の越波の発生を推定できるシステムを開発した。予測結果をパソコンやスマートフォンへ配信することで、高潮や越波による浸水危険性をどこでも確認でき、自治体による地域住民への的確な避難の支援が可能となる、としている。

 同社は今後、サービスの対象海岸を拡大するとともに、高速道路などの通行止め予測にも活用する計画だ。