カルチャー

迫害され、生きぬいた6人の子どもたち ホロコーストを知るコミック

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 1933~1945年。ヒトラーが率いるナチス・ドイツのもとで、ヨーロッパに暮らす何百万人ものユダヤ人が迫害された。この苦難を丸ごと経験し生き残った子どもたちを描いた『ホロコーストを生きぬいた6人の子どもたち』(作・絵:キャス・シャックルトン、ゼイン・ウィッティンガム、ライアン・ジョーンズ、合同出版・東京)が発売された。イギリスのドキュメンタリーフィルムから生まれたコミックだ。

 学校を追い出されたハインツ、両親を殺されたトルーデ、海を越えて必死に逃げたルース、空襲におびえたマルティン、農場に置き去りにされたスザンヌ、そしてアウシュビッツで働かされたアレク。巻末には、6人のその後と現在の写真、ホロコーストに関連する用語集や年表も掲載されている。

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 悲劇を二度と繰り返さないために、我々には何ができるのか、どうすればよいのか、を教えてくれる一冊。戦争が毎日のように報道されている今、改めて20世紀の“愚行”から学べることは多い。税別1,800円。