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【台湾旅行記】一人旅でも「独り」じゃなかったレトロな台中~見る・買う・食べる~

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何度でも行きたくなる気安さが魅力の台湾。筆者は三度目の台湾で、台北から台南まで、台湾を一人で縦断しました。

その旅で特に印象に残っているのが、台中での素敵な出会い。台北や台南に比べると、ちょっとマイナーな台中で、日本語を話すドイツ人や日本人三人組との楽しい出会いがあったのです。

いざ、レトロな台中へ
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読んで字のごとく、台湾中部に位置する都市・台中。台北や台南に比べると、観光地としては存在感の薄い台中ですが、近年は古い市場や公務員宿舎、医院などをカフェやショップに改装したリノベーションスポットが続々と誕生し、レトロタウンとして人気が高まっています。

そうしたリノベーションスポットや、郊外のアートスポット「彩虹眷村」をお目当てに、台中駅へと降り立ちました。

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初めて見た台中の街並みは、「いままでに見た台湾の街並みとは違うぞ」という印象。電脳街や東南アジア街があり、台北や台南よりもずっとディープでマニアックな雰囲気なのです。

ホステルで日本語を話すドイツ人に遭遇
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まずは駅からほど近いホステル「イーズ シンングル イン (Ease Single Inn)」にチェックイン。ネットカフェも入居する雑居ビルの中にあるため、外観を見たときは少々不安がよぎりましたが、こぎれいでスタッフも親切な居心地の良い宿でほっとしました。

宿に荷物を置いて、さて街歩きに繰り出そうとエレベーターを待っていると、「日本人ですか?」と日本語で話しかけられました。

振り返ると、その声の主は明らかに日本人ではありません。聞けば彼はドイツ人で、筆者が日本語のガイドブックを手にしていたために、日本人と判断したのだそう。

そもそも日本に比べると欧米からの旅行者がはるかに少ない台湾で、同じ宿で、日本語を話すドイツ人に遭遇するなんてなんという確率なんでしょう。

「これからディナーに行こうと思うんだけど、君は?」と聞かれたので、「タピオカで有名なお店に行こうと思ってるんだけど、そこでも良ければ」と答えると、「もちろん!」との返答だったので、一緒に「春水堂創始店」に出かけることに。

元祖タピオカミルクティーを体験
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そう、台中といえば日本でも有名な「春水堂」発祥の地。しかも、春水堂は1987年にタピオカミルクティーを初めて考案した、元祖タピオカミルクティーの店なのです。

台中の中心部から少しはずれたところにある「春水堂創始店」は、ノスタルジックなインテリアが心地よい広々とした空間。

ドイツ人のマルクスは、記念すべきタピオカ初体験。「せっかくだから」ということで、なんと通常の倍量のジョッキ入りのミルクティーを注文しました。

深い味わいのミルクティーとモチモチ、プルプルのタピオカのハーモニーは絶妙。マルクスも「これはおいしい!」と感動の様子。

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タピオカミルクティーだけではディナーにはなりませんが、春水堂創始店には麺類や点心、定食メニューなどもあり、食事も楽しめて大満足でした。

「まずやってみる」というシンプルな発想

ニュルンベルクでエンジニアをしているというドイツ人のマルクスがなぜ日本語を話すのか。彼はワーキングホリデーで一年間日本に滞在したことがあり、その期間中に日本語を独学で学んだのだといいます。

マルクスいわく、「日本に暮らすなら、日本語ができたほうが楽しいから」。それはもちろんそうですが、一年という短期間で日本語を学んだなんてすごい!このときの会話の大部分は英語でしたが、彼の日本語力はとても一年で身に着けたとは思えないほどのものでした。

ワーキングホリデー先に日本を選んだ理由は、「ヨーロッパとはまったく違う世界を見てみたかったし、日本はテクノロジーで有名だから」。

マルクスの考え方は、「興味があるから行ってみる」「そこで暮らすならその国の言語が必要だから、できたほうが楽しいから学ぶ」と、実にシンプル。

日本人は、外国語を学んだり、外国に長期滞在したりすることを大げさに考えがちですが、陸続きで簡単に外国に行けるドイツ人は、日本人に比べると「外国で暮らしてみる」ことに対する心理的ハードルが低いように思います。

人生一度きりなのですから、後先考えすぎずにやりたいことは「まずやってみる」。マルクスは、肩ひじ張るわけでもなく、それをごく自然体でこなしていました。

芸術的なスイーツショップ「宮原眼科」
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春水堂創始店での夕食の後は、医院を改装してオープンしたスイーツショップ「宮原眼科」へと向かいます。もはや台中屈指の観光スポットと化した店内は、レトロかつ芸術的な空間。

美しいパッケージのパイナップルケーキやチョコレートなどが並ぶのを見ていると、あれこれ欲しくなってしまいます。悩んだ末に、ピンクの鮮やかな箱に入ったパイナップルケーキを購入。マルクスも、「家族と職場へのお土産に」とパイナップルケーキを選んでいました。

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「あれ、ドイツではあまり職場でお土産を配らないよね?」と尋ねると、「普通はね。でも、僕は同僚にお土産を配りたいから買うんだ」という答え。日本では休暇を取って旅行をすると、職場に「お土産を買って帰らなければならない」ような雰囲気がありますが、ドイツではその種のプレッシャーはありません。

にもかかわらず、「お土産を渡して同僚に喜んでほしいから買う」。これぞ、本来のお土産のあり方ですね。穏やかな物腰のマルクスの何気ない言葉から、彼の人柄が伝わってきました。

彩虹眷村で日本人三人組に遭遇
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その翌日、一人で台中郊外のアートスポット「彩虹眷村」へと向かいました。

彩虹眷村は、黄おじいさんがたった一人で描いた極彩色の壁画の数々が見られるアート村。ポップであたたかみのある絵は、見ているだけで元気をもらえます。たまたま黄おじいさんの元気な笑顔にも会えて感激。

ところが、台中中心部から彩虹眷村までの道のりは、すんなりとはいきませんでした。どのバスに乗ればいいかよくわからずしばしさまよった後、バスは住宅街などを経由して一時間以上かけてようやく彩虹眷村に到着したため、着いたころにはすっかり疲れてしまっていたのです。

「もうバスは嫌だ!帰りはタクシーを使いたい」と思っていた折、ちょうど日本人男性三人組を発見。少々厚かましく、「タクシーで帰るならシェアしませんか?」と声をかけてみたところ、運良く彼らもちょうどタクシーで帰ろうとしていたところでした。

20代前半の彼らは、週末を利用して台中弾丸旅を決行中。台湾での滞在はわずか一泊で、彩虹眷村と「台湾のウユニ」と呼ばれる高美湿地を見るためにやってきたのだといいます。

第二市場で食べ歩き
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その日にはもう高雄空港から日本に帰国するという彼ら。出発するまでにまだ少し時間があったので、100年の歴史をもつ台中の第二市場を散策することに。

第二市場は、日本統治時代の1917年に開設された伝統的な食品市場で、安く手軽に台湾のB級グルメの数々が味わえるスポット。

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台北に比べると観光客の少ない台中だけに、ローカル感も満点です。ディープな市場の風景に興奮しつつ、台南名物の担仔麺や、肉のせご飯の魯肉飯などをいただきました。

第二市場で短い昼食をとった後、三人組は帰国の途につくため高雄へと出発。ともに過ごした時間はあっという間でしたが、限られた時間のなかでめいっぱい旅を楽しむ彼らの姿に刺激をもらいました。

一人旅は「独りじゃない」
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一人旅というと、一人で移動したり、一人で食事をしたり・・・いつも一人で何かをする自分を思い浮かべて躊躇する人もいるかもしれません。実際のところ、一人旅をすれば一人で過ごす時間が多くなるのは確かですが、必ずしも「独り」というわけではないのです。

同行者に気兼ねする必要がないからこそ、ちょっとしたきっかけで旅のストーリーが大きく変わるのが一人旅の魅力。

そして、そのきっかけはちょっとした勇気や勢いで作ることができます。ちょうど筆者が「ちょっと図々しいかな」と思いつつ三人組にタクシーの相乗りを持ちかけてみたら、その後楽しい時間が待っていたように。

「旅先の出会い」といえば、現地の人との出会いをイメージしがちですが、その地を旅しているほかの旅人との出会いも旅の醍醐味です。性別や年齢、国籍に関係なく、「旅好き」という共通項があれば、なぜかすんなり打ち解けられるもの。

台中でのひとときは、「やっぱり出会いって楽しいなぁ」と旅の面白さを実感させてくれた出来事でした。

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[All photos by Haruna]

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