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【バンコク一人旅行記】「微笑みの国」の意味がやっとわかった3度目のタイ

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世界各国を訪れた旅人たちが口を揃えて「好きだ」というタイ。これまでに60ヵ国ほどを旅してきた筆者がタイを訪れたのは3回。しかし、最初の2回の旅行では、まだタイの本当の魅力にはふれられないままでした。

一人で旅した3度目にして、ようやくタイが「微笑みの国」と呼ばれる理由が腑に落ちたのです。

すべてが新鮮だった初めてのタイ

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筆者が初めてタイを訪れたのは、就職活動が終わった大学卒業前のこと。その時のタイ旅行が初めての東南アジアでもあったことから、目にするものすべてが新鮮で、なにもかもが面白かったことを覚えています。

「旅の記念」に、と初めてバンコクで乗ったトゥクトゥクは、今考えてみるとかなりのボッタクリ価格だったとは思いますが、旅慣れない大学生は、気にも留めていませんでした。バンコクとバンコク近郊の代表的な観光スポットをめぐった旅の感想は「タイって面白い!」だったのです。

良さがわからなくなった2度目のタイ

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2度目のタイ旅行は、2015年のこと。アジア横断旅行の一環として、1ヵ月ほどタイを周遊しました。最初のタイ旅行の印象がとても良かったので、「タイなら間違いない!」と期待して行ったのですが、なぜかあまり良い思い出に恵まれず。

ドイツ人の夫と一緒で目立っていたこともあってか、詐欺師のような人に声をかけられたり、タクシーのメーターに細工をされたりと、現地の人々に不信感を抱くような出来事もありました。

結果、「タイは微笑みの国っていうけど、それは微笑むことでお金が入ってくる時だけでしょ?」と思うようになってしまっていました。

今振り返ってみれば、それはおそらく観光地ばかりを周っていたせいでしょう。最初のタイ旅行でも定番の観光地ばかりを訪れましたが、当時は旅の経験値が浅く、無知であったゆえ、なにもかもが面白く感じられましたが、それは所詮ごくごく表面的な「タイ体験」にすぎなかったのです。

暮らすように滞在した3度目のタイ

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2度目のタイ旅行の印象があまり芳しくなかったにもかかわらず、2018年の3月、3度目のタイ訪問を果たした筆者。初めてのタイ旅行からちょうど10年が経過していました。

「なぜまたタイに行ったんだ?」といわれてしまいそうですが、日本から比較的近く、物価が安く、常夏でのんびりとしていて、ご飯もおいしい。過去に必ずしも良い印象をもっていなかった人すらまた足を運ばせてしまうのは、ある意味タイのすごさではないでしょうか。

3度目のタイは、タイ旅行としては初めての一人旅。あえて周遊することはせず、バンコクだけに2週間ほど滞在しました。

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ブルーホエールマハラート
(C)Haruna

今回のタイ旅行のテーマは、「暮らすように旅する」、そして「フォトジェニック」。過去2回のタイ旅行でおもな観光スポットは一通り訪れていたので、今度は地元っ子にも人気のあるカフェやレストラン、マーケットや、知る人ぞ知る穴場スポットを中心に訪れて、バンコクの日常を垣間見たいと思ったのです。

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ワット・パクナム
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加えて、写真を撮るのが好きになっていたこともあって、写真映えのするフォトジェニックスポットをめぐりました。

バンコクの人々の温かさにほろり

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タイの地方をよく知る人のなかには、「バンコクは都会だから人が冷たい」という人もいます。しかし、3度目のタイ旅行ではバンコクの人々の温かさを感じる出来事がたくさんありました。

BTSの駅の階段をスーツケースをもって降りようとしていたら、通りすがりの男性が「I will help」と荷物をもってくれたことがありました。お礼を言うと、その男性はとろけるような無防備な笑顔をくれたのです。

その笑顔は、筆者にとってある種の衝撃でした。見ず知らずの他人からそこまで無防備な笑顔を向けられた記憶が長らくなかったからです。しかも、相手は自分が親切にした相手ではなく「親切にしてくれた」人。

「私はあなたになにかしてあげたどころか、助けてもらったのにどうして!?」と思うほどでした。

過去に嫌な思い出のあるタクシーにも何度か乗りましたが、ボッタクリや遠回りといったトラブルはゼロ。3度目のタイ旅行で出会ったタクシードライバーはみな真面目な仕事ぶりでした。

典型的な観光地ばかりをめぐっていると、残念ながら外国人からお金をとろうとする現地人に遭遇しやすくなりますが、普通のバンコク市民はむしろ親切な人が多いのだと思えるようになりました。

アジア人だからこそ通じ合えるもの

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3度目のタイ旅行では、Airbnbで見つけたゲストハウスに滞在していました。1階部分が日本式の焼肉屋さんになっているというちょっと変わった宿だったのですが、筆者が出入りするたびに、スタッフはにっこりとお出迎え、お見送りをしてくれるのです。

彼らの笑顔も、駅の階段でスーツケースをもってくれた男性に通じる、損得勘定抜きの人懐っこい笑顔でした。

これほどまでにタイの人々の笑顔に惹かれたのは、当時筆者がドイツに住んでいたということも影響しているでしょう。一般に、ドイツの人々は他人に対してタイの人ほど無防備な笑顔を見せることはありません。

しかも、ドイツの文化において重要なのは、笑顔よりも言葉です。笑顔を見せるだけでは、あいさつとしては十分ではなく、無表情でもいいから「ハロー」などと言葉を発することが重要視されます。

ところが、タイでは言葉はなくても微笑みだけで通じ合えたと感じることが何度もありました。そこにアジア人ならではのコミュニケーションのあり方を感じ、たまらなく感動してしまったのです。

タイにおける「微笑み」の意味

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タイはよく「微笑みの国」といわれますが、タイをよく知らない人がその言葉からイメージするものと、実際のタイはちょっと違っています。

タイは日本のように「営業スマイル」という文化が確立されていないため、高級店でない限り、サービス業に携わっている人でもぶっきらぼうな態度をとることは珍しくありません。表面的には、タイよりも日本のほうが「微笑みの国」に見えることでしょう。

しかし、タイの人々の微笑みは、ごく一部を除いて、打算や損得勘定のない純粋な笑み。タイの人が笑っているときは、たいてい「笑顔にならなければ」というプレッシャーからくるものではなく、心からの笑顔なのです。

だからこそ、3度目のタイ旅行で出会った人々の笑顔が筆者の心を打ったのでしょう。

暮らすように滞在してわかったタイの良さ

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結果的に、3度目のタイ旅行はこれまでの3度のタイ旅行のうち、最も思い出深い旅行となり、本当の意味でのタイの魅力や居心地の良さがわかったような気がしました。

一人旅だったために、周囲の人がより気にかけてくれたという要因もあるでしょうが、典型的な観光エリアから離れて、暮らすように滞在したという要素が大きいのだと思います。

だからこそ、下心のない純粋な笑顔に何度も出会えましたし、争いを好まず細かいことはあまり気にしないというタイの国民性がポジティブに表れた場面にも遭遇できました。

媚びないけれど、誰をもどっしりと受け入れてくれる。タイという国には、そんなおおらかさと器の大きさがあるように感じます。

タイを旅行するなら、短期間でもいいから暮らすような滞在を。そうすることで、いままでとは違うタイの表情が見えてくるはずです。

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[Photos by shutterstock.com]

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