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【ニューヨーク旅学事典3】タイムズスクエア・犯罪の温床から観光客の街へ

アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ? 「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「タイムズスクエア」について。
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ニューヨーク市マンハッタン区タイムズスクエア 2021年10月
タイムズスクエアとは
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ニューヨーク市マンハッタン区タイムズスクエア 2021年10月

世界の観光都市ニューヨークのイメージを代表する場所は、やはりタイムズスクエアでしょう。世界中から100万人以上もの参加者が集まる、年末のカウントダウンが行われる場所がここです。
タイムズスクエアはどこにある
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ニューヨーク市マンハッタン区タイムズスクエア 2021年10月

ニューヨーク市マンハッタン ブロードウェイと7番街の間、42丁目から47丁目位置する三角地帯。

旅行客に一番人気の観光名所
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ニューヨーク市マンハッタン区タイムズスクエア 観光バス 2021年10月

流行先端の広告看板が林立するタイムズスクエアで撮った写真は、ニューヨーク旅行の決定証拠になり、旅行客の一番人気撮影スポット。

旅行客を狙って、スリやあらゆる種類の詐欺師(CDの押し付け、ワインボトルやメガネが壊れたと言いがかり)、写真撮影に高額なチップを要求するキャラクターの着ぐるみなどがウロウロしています。声をかけてくる人に反応すると付け込まれるので、無視するのが得策。タイムズスクエアは旅行客と詐欺師でほぼ占められ、ニューヨーカーは防犯と混雑のため避ける場所です。旅行で訪れる場合、写真を撮ったら長居せず、さっさと移動することをおすすめします。
TKTS(チケッツ) ミュージカル公演のチケットを半額で入手
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ニューヨーク市マンハッタン区タイムズスクエア TKTS 2021年10月

ブロードウェイ、オフブロードウェイ、ダンス、音楽のショーの当日公演の割引チケットを販売するTKTS(チケッツ)タイムズスクエアは、ブロードウェイと47thストリートに位置するファーザーダフィースクエア(Father Duffy Square)の「赤い階段の下」にあります。各公演を観るには、ワクチン接種証明提示とマスクの着用が必要。

TKTSタイムズスクエア 営業時間

住所:Broadway at, W 47th St, New York, NY 10036
営業時間
月曜日: 3:00 pm-8:00pm
火曜日: 3:00 pm-8:00pm
水曜日: 11:00 am-8:00pm
木曜日: 3:00 pm-8:00pm
金曜日: 3:00 pm-8:00pm
土曜日: 11:00 am-8:00pm
日曜日: 11:00 am-7:00pm
(2021年10月30日現在)

詳細は公式サイトTKTSタイムズスクエアにてご確認ください

タイムズスクエアの名前の由来
タイムズスクエアの由来は、1904年に移転してきたニューヨーク・タイムズ新聞社(The New York Times)から名付けられました(現在は242 W 41st St, New York, NY 10036に移転)。
タイムズスクエアの歴史
1930年代後半 歴史家のウィリアム・テイラーの本によれば、場外馬券売り場やその他のギャンブルがはびこる無法地帯。当時はロングエーカー・スクエア(Longacre Square)と呼ばれていた
1904年 ブロードウェイとセブンスアベニュー、42番街と43番街の間に建設されたニューヨーク・タイムズ新聞社(タイムズタワー)の本社にちなみ、タイムズスクエアと改称。大晦日に花火が上がり、20万人以上の参加者が集まる
1905年 IRTタイムズスクエア駅が開通。500万人の乗客が利用
1907年 大晦日に、タイムズタワーから初のボールドロップ(100個の25ワット電球で飾られた、鉄と木でできたボール)
1914年 ニューヨークタイムズ本社は、229 West 43rdStreetに移転
1920年代 地下鉄、高架、バスの路線はすべてWest 42ndStreetに停車。人気レストランやハイエンドなホテル、劇場で人々を魅了
1930年代 世界大恐慌により、劇場が生き残るため、業態の変更へ。ポルノ映画、ストリップ小屋、安いレストラン、ピープ(覗き)ショー、アダルトショップ、ゲームセンターが並び、男女の街娼が立つ風俗街に
1961年 タイムズタワーの所有権を売却
1980年代 売春、麻薬取引、詐欺など犯罪率が上昇する犯罪の温床に
1990年代 タイムズスクエアの浄化へ。ディズニーに進出を説得
2010年 大規模な再開発により、観光客は1993年から74%増加へ
ウルトラ歌舞伎町だったタイムズスクエア
現在では子ども連れの旅行客が行き交うタイムズスクエアは、1930年代から60年ほど風俗街がひしめき、売春、麻薬取引、詐欺など犯罪の温床でした。タイムズスクエアで行方不明になった人も多く、一般人は足を踏み入れるのも恐ろしいような場所だったのです。

治安の悪評が広まり、旅行客が減少するのに頭を痛めたニューヨーク市長がディズニーの進出を説得、1994年ディズニーのブロードウェイ・ミュージカル「美女と野獣」の上演が実現。風俗店を立ち退かせ、時間をかけて、タイムズスクエアを変えていきました。当時を知る人は、ウルトラ歌舞伎町だったタイムズスクエアで、ファミリー向けの「ライオンキング」や「アラジン」が上演されるとは夢にも思わなかったはずです。
年越しのカウントダウンには世界中から人が集まる
【ニューヨーク旅学事典3】タイムズスクエア・犯罪の温床から観光客の街へ 画像6Julienne Schaer/ NYC & Company

1904年から始まったタイムズスクエアの年越しは有名になり、世界中から100万人以上もの参加者が集まるようになりました。

コロナ禍の2020年はヴァーチャル開催で、タイムズスクエアは当日立ち入り禁止でした。カウントダウンに参加するのは99.99%旅行者。11月7日現在、2021年についての詳細は未発表です。

タイムズスクエア 公式サイト カウントダウンについて
タイムズスクエア 18年前へタイムスリップ
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2003年4月24日当時 タイムズスクエアに通年立つネイキッド・カウボーイ(Naked Cowboy)と観光客

うだるような夏も雪が降る冬もパンツ一枚で、20年以上タイムズスクエアに立ち続けるパフォーマー「ネイキッド・カウボーイ」は、観光客に大人気。18年前は若かったですが、ジムで鍛えているそうなので、ボディは現在のほうが筋肉質です。彼と一緒に写真を撮る時には、チップ(撮影料)を差し上げてください。

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2004年12月7日当時 タイムズスクエアに立ったブロードウェイ・ホリデーツリー(開演中のミュージカル公演名がオーナメントとして飾られた)

17年前のクリスマスに、タイムズスクエアでブロードウェイ・ホリデーツリーのセレモニーが開催され、開演中のミュージカル公演名がオーナメントとして飾られました。背後に見える広告塔の中ほどには、カップヌードルの広告が確認できます(カップヌードルの広告は2006年撤退)。

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2004年12月7日当時 タイムズスクエア ブロードウェイ・ホリデーツリーのセレモニーに出演した女優のブルック・シールズ(写真右)

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2007年6月30日当時 工事中のタイムズスクエア三角地帯。

14年前のタイムズスクエアは車両が行き交い、交通量が多く危険でした。現在の歩行者が歩ける広場や、TKTS(チケッツ)上の赤い階段は後年作られたもの。

ニューヨーク市の景色は進化し続けています。次回のニューヨーク旅学事典は「セントラルパーク」を予定。続けて読んでいただけるとうれしいです。

[All Photos by Hideyuki Tatebayashi ] Do not use images without permission.

参照記事
Times Square(タイムズスクエア)公式サイト
ニューヨーク市の1990年代の治安政策 原田敬美
After 30 Years, Times Square Rebirth Is Complete The New York Times 2010年12月3日


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