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【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」

アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ? 「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「自由の女神」について。
【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」 画像12009年4月 空撮した自由の女神像

 

自由の女神とは
【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」 画像22008年5月 自由の女神

1776年にイギリスから独立して100周年を記念し、フランス国民が資金を集めて、アメリカ国民へ寄贈した「自由の女神像」。右手に掲げる松明は、自由への道を照らし導いています。左手に抱えている銘板に刻まれているのは、1776年7月4日の独立記念日。女神の足に踏みつけられているのは、束縛や暴力からの解放を意味するちぎれた鎖。

冠についている突起は「7つの大陸と7つの海を象徴する」という説がありますが、公式サイトでは「後光が差している」と説明しています。

自由の女神はどこにある
【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」 画像32009年7月 自由の女神行き 観光フェリー Miss New York

ニューヨーク市とニュージャージー州の間、リバティー島にあります。入場料は無料ですが、島に上陸するには有料の観光フェリーに乗船する必要があります。観光フェリーは、マンハッタンからは最南端バッテリー・パーク、およびニュージャージ州側からも出発します。

自由の女神(Statue of Liberty National Monument)

住所:Liberty Island, New York, NY 10004
入場時間:9:30〜16:30(2021年12月25日現在)
入場料:無料
入場条件:マスク着用
注意:2022年1月4日現在 感染防止のため、王冠内の入場不可
アクセス:上陸は観光フェリー(有料)のみ
https://www.cityexperiences.com/new-york/city-cruises/statue/
公式サイト:https://www.nps.gov/stli/index.htm

自由の女神の歴史
【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」 画像4
2009年7月 自由の女神像と観光客

1886年 フランス国民からアメリカ国民へ自由の女神を寄贈。台座(高さ65フィート 約20メートル)建設資金は、アメリカ国民から寄付を募った。30万ドル(約3,453万円 2022年1月2日換算)の資金が集まる。
1886〜1902年 灯台として使用されていた
1982年 像の劣化による修復費用ために、3億5000万ドル(約402億8000万円 2022年1月2日換算)以上の寄付金が集まる
1984年 ユネスコの世界遺産指定
1986年 寄贈されてから100周年
2001〜2004年 911のテロ後、3年間上陸禁止となる
2011〜2012年 改修工事のため1年間閉鎖

自由の女神のトリビア
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2011年6月 観光客と自由の女神像

自由の女神の本名は
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2009年5月 ガバナーズ島から見た自由の女神像

”The Statue of Liberty Enlightening the World”で、「世界に自由のあかりを灯す(自由へと導く)女神」(意訳:青山)。

自由の女神はどこを見ている
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2010年2月 雪景に立つ自由の女神像

自由の女神の顔は南東に向いており、ニューヨーク港を見守っています。当時ニューヨーク港に着いた移民は自由の女神像に迎えられ、新しい人生への期待に歓声をあげました。希望のあかりを灯して、自由の国アメリカの玄関はここなのだと移民を待ち受けていたのです。

自由の女神のサイズを計測
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2008年4月 自由の女神像

全体像(地面から松明まで) 92.99m
体重(像全体の重さ) 225トン
身長(かかとから頭まで)  33.86m
手の長さ 5.00m
人差し指の長さ 2.44m
頭部の長さ 5.26m
頭の幅 3.05m
目の幅 0.76m
鼻の長さ 1.37m
右腕の長さ(松明を掲げる手) 12.80m
右腕の幅(松明を掲げる手) 3.66m
ウエスト幅 10.67m
口の幅 0.91m
台座 46.94m

<参照>
Statue Statistics National Park Service
Statue of Liberty Liberty State Park

自由の女神の台座に書いてある詩とは
【ニューヨーク旅学事典8】希望のあかりを灯し続ける「自由の女神」 画像9
2008年4月 自由の女神像と客船

詩を書いたのは、1849年7月22日に裕福なポルトガル系ユダヤ人の砂糖精製家に誕生したニューヨーカー、エマ・ラザラス。難民のための慈善活動に関わり、ロシア系ユダヤ人の窮状に心を動かされた経験が執筆に影響を与えました。1883年台座の詩(「新しい巨像」)を書き、4年後の1887年に38歳の若さで亡くなっています(悪性腫瘍が原因と思われる)。エマ・ラザラスは、自由の女神を「亡命者(移民)の母」として表現しています。

Give me your tired,
your poor,
Your huddled masses yearning to breathe free,
The wretched refuse of your teeming shore.
Send these,
the homeless,
tempest-tossed to me,
I lift my lamp beside the golden door!”
Emma Lazarus, 1883

疲れ果て、
貧しさにあえぎ、
自由の息吹を求める群衆を、
私に与えたまえ。
人生の高波に揉まれ、拒まれ続ける哀れな人々を。
戻る祖国なく、
動乱に弄ばれた人々を、
私のもとに送りたまえ。
私は希望の灯を掲げて照らそう、
自由の国はここなのだと。

エマ・ラザラス(意訳 青山沙羅)

世界遺産「自由の女神」に刻まれた、心に残る名詩

自由の女神が見える場所
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2008年4月 自由の女神像とスタテンアイランド行き無料フェリー

自由の女神がいるリバティ島(Liberty Island)に上陸しなくても、自由の女神を眺めることはできます。観光フェリーの料金を払わずに見られるポイントをご紹介。

●ブルックリン行きの地下鉄マンハッタン・ブリッジ上から
●スタテンアイランド行きの無料のフェリー上から
●ブルックリン レッドフック(Redhook)にある家具量販店イケア(アメリカでは「アイケア」と発音 Ikea)近くから
●ブルックリン サンセットパーク(Sunset park)倉庫跡にできた商業施設インダストリーシティー(Industry City)近くから
●マンハッタン最南端 バッテリー・パーク(Battery Park)から 

自由の女神 17年前へタイムスリップ
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2005年9月 自由の女神像

911のテロ後、3年間上陸禁止だったリバティー島。防犯システムを強化して、2004年に再開。自由の国アメリカのアイコンを、皆が待ち焦がれていました。

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2005年9月 ニュージャージー州を背景にした自由の女神像

ニューヨーク市の景色は進化し続けています。次回のニューヨーク旅学事典は「ブルックリン・ブリッジ」を予定。続けて読んでいただくとうれしいです。

[All Photos by Hideyuki Tatebayashi ] Do not use images without permission.

参照
Statue of Liberty UNESCO
Statue Of Liberty National Park Service 公式サイト
TRACING THE HISTORY OF THE AMERICAN ICON Statue city Cruises

 


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