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スポーツと模擬店で地域と交流 東京オリパラ公認のフェス開催、JXTG

焼きそばを作る根岸製油所の社員たち
焼きそばを作る根岸製油所の社員たち

 多くの企業が地域との交流を深めるため、イベントを開いたり地域の行事に参加している。2020年東京オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナー、JXTGエネルギーは、東京大会公認プログラムとしてスポーツを中心とした地域住民との交流イベントを11月10日に川崎市の川崎製造所で、同17日に横浜市の根岸製油所で開催した。

 住宅地に隣接し、同社で2番目の規模を誇る根岸製油所では、構内を一般開放し「ENEOSスポーツフェスティバル2018in根岸」を開いた。昨年に続いての開催で、当日は約80人の社員が模擬店を開き、スポーツ教室やトークショー、ステージパフォーマンスの運営を手伝い、雰囲気を盛り上げた。ゲストには、陸上男子400メートル障害の日本記録保持者で、2000年シドニーなどオリンピック3大会に連続出場した為末大さん、女子バレーボールで04年アテネ大会代表の大山加奈さん、16年リオデジャネイロ・パラリンピックの陸上男子400メートルリレーで銅メダルを獲得した佐藤圭太選手が招かれた。

トークショーで義足を手に話す佐藤選手(右)と為末さん
トークショーで義足を手に話す佐藤選手(右)と為末さん

 トークショーで佐藤選手は「15歳の時に右脚の膝から下を切断したが、親が悲しむほど自分は悲しくなかった。義足を付けて走れるようになったのがうれしくて、リハビリ感覚で競技を続けた」と明るく話し、パラスポーツへの理解を訴えた。為末さんは、20年東京大会の陸上男子400メートルリレーで日本は金メダルを取れるかという質問に「リレーは4人のタイム合計ではなく、普段から一緒に練習し、互いの呼吸まで理解してバトンをつなぐ必要がある。それができるのは日本だけ」と話し、金メダルの可能性は高いと予想した。

 

 現役時代はパワフル・カナと呼ばれた187センチの大山さんは「子どものころは病弱で、友達がほしくてバレーボールを始めた。現役時代もけがが絶えず、けが、リハビリ、復帰の繰り返しで苦しかった」と、イメージとは異なる現役時代の心の内を明かし、聴衆も静かに聞き入った。

バレーボール教室で子どもに教える大山さん
バレーボール教室で子どもに教える大山さん

 特設ステージではこのほか、根岸製油所が管轄になる磯子消防団の人命救助のパフォーマンス、根岸小学校の児童による合唱発表、協力会社の社員によるラップミュージックのライブと、秋空の下、朝から夕方まで多彩な催しが続いた。

 人気だったのは模擬店。全国の事業所から届いた各地の銘酒コーナーをはじめ、焼きそば、モツ煮、フランクフルト、カレーライス、綿飴、ビールなどの店が並んだ。いずれも1品100円という安さで、しかも素人が調理したとは思えないおいしさ。訪れた人たちも満足そうにほおばった。

模擬店の料理を楽しむ来場者
模擬店の料理を楽しむ来場者

 焼きそばを担当した根岸製油所製油技術グループの内雄一さん(30歳)は「初めての参加で見よう見まねで作りました。普段、地域の人とは交流が少ないので、こういうイベントはいい機会だと思う。微力だが社会貢献できればと。たくさんの人が来てくれてうれしい」と笑顔で話した。

 準備を進めてきた製油所副所長の安藤主一さんによると、職場の異なる10人のグループが、本来業務とは別に半年以上前から企画を立て準備してきた。「2度目なので少し慣れましたが、根岸製油所は住宅地に近く地域との関係は重要 。イベントは手作り感を大切にした」という。責任者である所長の江澤和彦さんは「製油所は休日の昼間を含め24時間稼働しています。地域との共生のため、地域への還元行事は企業としての責任を果たすことだと思う。こうした催しは以前から 行ってきましたが、ここ2年はオリンピック・パラリンピックをテーマにしています。20年以降も地域の文化芸術やスポーツの発表の場となるよう継続を考えています。ただ、肩肘張らずに遊び感覚を持つこともイベントには大事かな」と、 今後の展望を含め話してくれた。

長く続けたいと話す根岸製油所の江澤所長
長く続けたいと話す根岸製油所の江澤所長

 川崎製造所では「子どもフェスティバル」を開催。今年で44年目を迎えるというこの催しは、地元密着型で近隣10の町内会の親子を招待し、さまざまな体力づくりに挑戦した。一風変わった「5メートル走」や、ボールで的を射抜く 「ストラックアウト」、サッカーボールをゴールに向かってシュートし、そのス ピードを計測するコーナーなどが設けられた。

子どもたちを対象にした川崎製造所のイベント
子どもたちを対象にした川崎製造所のイベント

 下村啓所長は「地域の方々に工場を見ていただくことが重要と考え、続けてい ます。弊社は野球やバスケットボールなどスポーツを支援してきた経緯もあるので、 東京大会に向けて、地域全体を盛り上げていきたい」と話した。