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日大、31年ぶり日本一 陸上1600Mリレー、インカレと2冠

日大チーム、左から鵜池、荘司、山本、井上
日大チーム、左から鵜池、荘司、山本、井上

 リレー種目の日本一を争う陸上の日本選手権リレーが10月18日、横浜市の日産スタジアムで行われ、大会の最後を飾る男子1600メートルリレーで日大が大会記録を塗り替える3分4秒68で、31年ぶり7度目の優勝を飾った。前回優勝時のメンバーでもある井部誠一監督は「よくレースを読み、自分たちの力を発揮した結果」と笑顔で話し、後輩たちの健闘をたたえた。

▽早大と2度の激戦

 決勝に進んだ8チームのうち、日大と早大は9月の日本学生対校選手権(インカレ)でも歴史に残る激戦を繰り広げた。豪雨の中、日大の山本竜大が早大の伊東利来也とのアンカー勝負を0秒02差で制し、3分4秒32で優勝。日本選手権でも再び、両チームが競り合った。日大の1走、鵜池優至(4年)は4レーンから勢いよく飛び出すと、安定したペースでピッチを刻んだ。「1走でもっと良い流れを作れたので残念」と作戦通りにリードを奪えなかったことを悔やんだが、7レーンの早大と変わらないタイミングでバトンをつないだ。

ゴールに向かう井上(右)。左は伊東(早大)
ゴールに向かう井上(右)。左は伊東(早大)

 2走の荘司晃佑(2年)は先行する早大、富士通のすぐ後ろに位置し、勝負のタイミングを探った。「前が思ったより速かったので驚いた」とはいえ、相手のペースを考え、慌てずホームストレートで追い上げることを選択。最後のカーブの出口でスパートをかけると「後ろに付いたとき、自分より遅かったのでいけると確信した」と、早大、富士通の2チームを抜いて首位に立った。

▽冷静な判断光る

 インカレではアンカーを務めた3走の山本(大学院1年)は、トップでバトンを受け取ると「差は関係なく、1位で渡せば勝てると思った」と、一度も先頭を譲ることなく、後続の早大と富士通を振り切りにかかった。ホームストレートでギアを入れ替えて加速し、リードを広げてバトンをパス。

3走の山本(右)からアンカーの井上(左)へ
3走の山本(右)からアンカーの井上(左)へ

 アンカーを任されたのは井上大地(3年)。序盤から、日本選手権の400メートルで優勝している伊東の猛追を受けた。バックストレートで差を縮められたが、井上も個人では伊東と互角の勝負を演じているつわものだ。「抜かれても付いていく準備はしていた」と冷静に相手の出方をうかがう。前半200メートルで伊東が前に出てこなかったことを確認し、スパート。狙い通りのレース運びで、早大に0秒32の差を付けてゴールした。

▽学生記録更新も視野に

 鵜池は「インカレで1秒以内まで近づくことができた学生記録(3分3秒71)の更新を狙っていたのでそこは悔いが残るが、3分4秒台を2回出せたことは自信につながる」と好調だったシーズンを振り返った。個人でもトップクラスの実力者をそろえインカレとの2冠を達成した日大。井部監督は「正直何年ぶりかの優勝というのは全く意識していなかった。勝つのは難しい、こんなに勝っていなかったのだな」と31年ぶりの感慨に浸ったが、すぐに「(学生記録は)選手一人一人の目標となる記録。そこに取り組む選手がいる限り必ず更新できる」と来季以降の躍進へ期待を込めた。