スポーツ

距離を保って楽しめるキャッチボール コロナ禍でじわじわ浸透

キャッチボールクラシック2021滋賀守山大会」=滋賀県守山市
キャッチボールクラシック2021滋賀守山大会」=滋賀県守山市

 新型コロナウイルスの感染拡大はさまざまな変化を世の中に起こしたが、その一つが各種スポーツの“無観客試合”。面白みに欠けると思いきや、観客の声援に普段隠れて聞こえなかった、選手の掛け声や合図など競技本来の“地声”に触れる機会となり、お茶の間観戦専門のスポーツファンにとっては案外楽しめたのではないか。相撲などは力士の荒い息遣いや巨体のぶつかる音が一段と耳に残り、いつにも増して迫力を感じた。

 一方、観戦ではなく、スポーツを“やる”人たちにとっては困難が多かった。主要なアマチュアスポーツ大会はコロナで中止、延期になったし、そもそも運動場が使えない場合も多かった。「観るは易(やす)し、やるは難(かた)し」といったところで、特に団体スポーツの場合は選手間のいわゆる「ソーシャルディスタンス」(コロナ感染拡大防止のための“物理的”距離)の確保がネックとなった。コロナ禍で団体スポーツを楽しむには、各自が仲間と相談しながら感染を予防する工夫が求められる。

 コロナ禍前から野球少年・少女の間でじわじわ浸透している、制限時間内のキャッチボール回数を競う団体スポーツ「キャッチボールクラシック」は、コロナ禍でも比較的取り組みやすい団体スポーツの一つだろう。1チーム9人で、キャッチボールをする選手間の距離は7メートル。ソーシャルディタンスは保たれている。基本、屋外というのもよい。互いに同じボールに触れるが、競技の前後で手洗いを徹底すればよい。心を込めるボールの投げ合いでキャッチボールは“無言の会話”ができるから、大きな掛け声も必須ではない。

キャッチボールを楽しむ保護者ら=滋賀県守山市
キャッチボールを楽しむ保護者ら=滋賀県守山市

 滋賀県守山市の守山市民球場で3月27日に行われた日本プロ野球選手会主催の「キャッチボールクラシック2021滋賀守山大会」(滋賀県湖南地区軟式野球連盟共催、エイブル・ エスエスケイ・トンボ学生服など協力)には、28チーム・280人の児童生徒が参加。1部、2部に分かれて競技に挑み、一部は105回で吉身少年野球クラブ、2部は103回で近江富士ボーイズAがそれぞれ優勝した。

 ボールを投げ、捕るという、誰もが気軽にできる団体スポーツなので、児童の保護者ら大人もエキシビションマッチとしてキャッチボールクラシックを体験した。コロナ禍でも誰もが気軽に楽しめる団体スポーツの条件を備えている。