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多賀少年野球クラブ(滋賀)が勝利 全日本学童野球の1回戦

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 小学生野球の高円宮賜杯第42回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは8月9日、神宮球場などで1回戦が行われ、3度目の優勝を目指す多賀少年野球クラブ(滋賀)が5-4で石橋クラブ(栃木)を下した。

 大会は熱中症予防のために午前、午後の2部制で行われ、午後の試合は16時に開始した。決勝は14日に駒沢オリンピック公園総合運動場硬式野球場で開催される。

【8月9日:駒沢オリンピック公園総合運動場硬式野球場で行われた各試合のリポート】

▽土岐津野球クラブ(岐阜) 6-3 野沢少年野球クラブ(長野)

鈴木が走攻守で大活躍 初出場の土岐津野球クラブが勝利

 初出場で勝利をものにした、土岐津野球クラブ(岐阜)の川島監督は「子どもたちは緊張感なくいつも通りに入れていた」と振り返った。チームに勝利をもたらした鈴木簾祐 は、二回にチーム初安打の右前打を放つとすかさず盗塁。スクイズでホームを踏んだ。三回には捕手として盗塁を刺し、四回はタイムリー三塁打。そして五回は2打席連続三塁打となる決勝打。勝ち越した後はマスクを外してマウンドへ。2人のランナーを出したものの、救援投手としてきっちり無得点に抑え、走攻守全てにおいてレベルの高いプレーを見せた。大活躍の鈴木は「全力疾走、全力投球、フルスイング」を心掛け、全国制覇に燃えている。(岩崎武瑠)

五回に勝ち越し三塁打を放って三塁上で喜ぶ土岐津野球クラブの鈴木。
五回に勝ち越し三塁打を放って三塁上で喜ぶ土岐津野球クラブの鈴木。

▽リトルジャイアンツ(静岡) 6-3 当新田学童軟式野球クラブ(岡山)

逆転勝ちの立役者はムードメーカー リトルジャイアンツの清水

 リトルジャイアンツ(静岡)が最終回に見事な逆転で2回戦へ駒を進めた。1点を追う六回、リトルジャイアンツの先頭打者、清水大地が右翼線への三塁打を放って突破口を開き、後続も安打を放ち、この回5安打で一挙4点を奪い、試合をひっくり返した。清水は「外角高めのボールを狙っていた。狙い通りにライト方向に飛ばせた」と重要な場面での正確なバットコントロールに満足げだった。長谷川監督も「うちの元気印。大地が打つとチームが盛り上がる」と認める存在で、逆転ムードを演出した。初出場の全国大会初戦でヒーローとなった清水は「緊張も2倍だけど、楽しさも2倍」と笑顔を見せ「静岡代表として恥ずかしくないプレーをしたい」と頼もしかった。(野澤成康)

▽AKT城東野球軍団(愛媛) 11-1 ポルテベースボールクラブ福岡(福岡)

微調整で会心の立ち上がり AKT坪坂、投打でけん引

 AKT城東野球軍団の打線が爆発し2回戦に進出した。AKT先発の坪坂虹馬は「緊張感なく試合に入れた」と立ち上がりを3者連続三振で抑え、会心の立ち上がりを見せ、試合の流れをつくった。試合前はあまり良い感触ではなく、力を抑えて投げる事を意識したという。それが功を奏し、球が走り、4回途中までで1安打、5奪三振と完璧に抑えた。打者としては1番に座り、一回に左越え二塁打を放って先制のホームを踏んだ。打撃でも勢いをつくる役割を果たしたが、結果には満足せず「全打席でヒットを打ちたかった」と悔しさもにじませた。ロッテの佐々木朗希選手とソフトバンクの柳田選手が憧れ。「大会を通じてチームを引っ張れる存在になりたい」とさらなる活躍を誓った。(織戸駿哉)

3回無失点と好投したAKT城東野球軍団の坪坂。
3回無失点と好投したAKT城東野球軍団の坪坂。

▽板柳ワイルドイーグルス(青森) 1-0 高島エイト(東京)

板柳ワイルドイーグルス サヨナラで勝利

 六回2死一、二塁だった。二塁後方に高く上がった打球を二塁手、中堅手、右翼手が追う。野手のグラブに当たった打球が落ち、二塁走者がホームを駆け抜けた。初出場の板柳ワイルドイーグルス(青森)が1-0のサヨナラ勝ちで2回戦進出を決めた。工藤監督が「(良い意味で)緊張感がなかった」と言うように、伸び伸びと試合に臨んだ選手たちが、何度もピンチを乗り越え、勝利を手にした。「今日は辛抱でした」と自慢の打線がわずか1安打。それでも守りで隙を見せなかった。六回1死まで投げ、勝利に貢献した葛西翔は、ランナーを出しても粘ったピッチングに「90点です」と充実感をにじませた。四球は申告敬遠の一つだけ。次戦に向けて「次もフォアボールを出さずに、チームのために頑張りたい」と話した。(枝川皓輔)

サヨナラ勝ちに沸く板柳ワイルドイーグルスの選手たち。
サヨナラ勝ちに沸く板柳ワイルドイーグルスの選手たち。

 全試合の詳報、ライブ配信は、高円宮賜杯 第42回 全日本学童軟式野球大会HPで配信中。