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全日本学童軟式野球・決勝 両チームリポート

▽中条ブルーインパルス(石川)3-0 長曽根ストロングス(大阪)

(8月14日、駒沢オリンピック公園総合運動場硬式野球場)

【中条ブルーインパルス】

 中条ブルーインパルスの倉知幸生監督は「開会式前には思ってもみなかった。大会を通じて選手が成長してくれた」と初優勝に感激の面持ちだった。エースの服部成が決勝の大一番でも持ち味を発揮した。6回をわずか48球で投げ切る完封勝利。前回王者の長曽根ストロングスを相手に、狙い通りの投球を披露した。「あと1勝。気合入れた」と気持ちは燃えても、投球は冷静そのもの。無四球でテンポが良く、バックの好守にも救われ「自分の球が通用することが分かった」と手応えを口にした。打撃では1番に座り3打数3安打。五回には適時三塁打を放った。全6試合に登板し、3回戦の完全試合も含めて3試合に完投。4本塁打を放った。チームを頂点に導き「緊張はしたけど達成感でいっぱい」とすがすがしい表情だった。(織戸駿哉)

【長曽根ストロングス】

 安定した強さを見せた長曽根ストロングスだったが、最後は完封を喫した。優勝経験のある2チームと昨年の3位チームを倒しての決勝進出だった。それでも決勝は勝手が違った。熊田耐樹監督は「(相手に)完成されたピッチャーがいたことが今までの試合と違った」と話した。主将の山口寛太は5年生だった昨年、決勝戦で逆転サヨナラ打を放った。この日も六回1死で右前打を放つ粘りを見せたが、そこまでだった。山口は「準優勝で終わったことは悔しい。でもいい経験ができた」と優勝候補らしい戦いを見せた大会を振り返った。(野澤成康)

初優勝した中条ブルーインパルスの選手たち
初優勝した中条ブルーインパルスの選手たち。