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堤真一「自分なりの演じ方」で描き出す 濵田崇裕、ローマは「僕が出会ったことがない人間」 「グレンギャリー・グレンロス」で初共演【インタビュー】

-そうした役柄に共感するところはありますか。

濵田 ローマは、二幕になると、途端に本性が見えてきて、それまで隠していたものがあることが分かるので、どれが本当のローマなんだろうかと思います。なので、共感は難しいですが、これまで僕が出会ったことがない人間なので、彼の過去を掘り起こしていくのも難しそうだなと思いました。

堤 僕も共感は全くないですね。サラリーマンの世界を僕は経験したことがないですが、僕がレヴィーンの立場で、営業の仕事をしなければならなくなったら、きっとすぐに辞めてしまうと思います(笑)。彼ほどその仕事にしがみつくということはないと思うので、きっと別のことをするんだと思います。映画では、娘が病気だったり、生活を考えたりという理由も描かれていましたが、きっと彼は不器用なんでしょうね。つぶしが効かない。僕自身も役者しかやってこなかったので、これを辞めたらどうやって食っていくのかという点では似ているかもしれないですが、楽しいことがあれば、そちらにいくと思うんですよ。それは職業に限らず、例えば、山で自由に暮らしたり、旅行に行ったり…。もちろん、この年齢になって、クビになったらどうしようという焦りは分かりますが、そこまでしてしがみつくというのは理解できない。そういう意味でも、難しい役柄だなと思います。

-あまり共感できないということでしたが、そうすると、お二人の中にはあまり「セールスマン適性」はない?

堤 全くないですね(笑)。この物語は、「いい商品だから売り込もう」ではなく、「ろくでもない土地を、どうやってだまして売るか」ということですよね。僕は、だまされたことはあっても、だますことはできないですね。なので、セールスマンの適性は全くないと思います。

濵田 僕もないです。そもそも、経験したことがない人生ですし、僕もこれまでこの仕事だけで生きてきたので、セールスマンにはなれないかなと思います。今も「なんでこういう思考になるんだろう」と想像しながら台本を読んでいます。

-最後に公演を楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

堤 難しい作品ですが、これをどう見るかを考えるよりも、同じ空間で同じ時間を過ごして、楽しんでいただければと思います。

濵田 舞台は、お客さまが自分で選んだ視点で見られるというのが、魅力の一つだと思います。ご覧になった後に、何か一つでも心に残ったり、響くせりふやシーンがあればいいなと思いますし、それを大切にしていただきたいなと思います。

(取材・文・写真:嶋田真己)

 Bunkamura Production 2026/DISCOVER WORLD THEATRE vol.17「グレンギャリー・グレンロス」は、11月6日(金)~30日(月)に都内・IMM THEATER、12月5日(土)~11日(金)に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。

Bunkamura Production 2026/DISCOVER WORLD THEATRE vol.17「グレンギャリー・グレンロス」