堤真一と濵田崇裕が初共演にしてダブル主演を務める、Bunkamura Production 2026/DISCOVER WORLD THEATRE vol.17「グレンギャリー・グレンロス」が、11月6日から上演される。本作は、1983年にアメリカの演劇界を代表する劇作家デヴィッド・マメットによって発表された戯曲で、同年にイギリスで初演されウエスト・エンド演劇協会賞を受賞。1992年にはアル・パチーノ、ジャック・レモン、ケビン・スペイシーによって映画化され、高い評価を獲得した。物語は、シカゴを舞台に、アメリカンドリームを夢見て不動産業界でしのぎを削る男たちの壮絶な顧客争奪戦とリアルな人間ドラマを描く。堤と濵田に、本作への意気込みや役作りについてなどを聞いた。

-出演が決まったときの心境は?
堤 DISCOVER WORLD THEATREの企画に、また呼んでいただいて、ありがたいことだと思いました。ただ、脚本を読んだら、これは難しいなと(笑)。
濵田 難しいですね。ですが、僕はこうした錚々(そうそう)たるメンバーの中に入れていただけることがうれしいですし、こんなチャンスはないと思い、お芝居ができる喜びを感じました。
-映画や戯曲をご覧になった率直な感想を教えてください。
堤 映画は、不動産業界の競争や、営業という仕事について、分かりやすく描かれていますが、舞台では、場所を細かく変えることも難しいので、お客さんがどう受け止めてくれるのだろうかと思っています。業界用語も多く、組織内の立ち位置などもすぐに理解するのは難しいと思うので、まずは、物語の入り口でどう伝えていくのか、だと思っています。映画では、早いテンポで物語が進んでいきますが、舞台では、もう少しせりふ置いていくところは置いていかないと理解しにくいのではないかなとも思います。それから、英語ではすぐに理解できることが、日本語に直したときには分からなくなるという翻訳劇の難しさもあるので、これを日本で上演するのは大変だなという気がしています。
濵田 「プロデューサーズ」という作品に出演したときに初めて海外の演出家の方の演出を経験したのですが、英語で表現していることは英語でないと分かりづらいんですよ。それを日本語で表現していくことに、すごく苦戦しました。「これは日本では、どういう言葉になるのか」と、演出家の方やスタッフの皆さんと話し合いながら、みんなで作っていって、正解なのかどうかを考えて、それを繰り返して作り上げていきました。今回は、業界用語も入ってくるので、映画を見ずにこられる方にも分かるように表現していかないといけないと思います。今(取材当時)、長ぜりふを覚えている最中で、「僕は一体何を言っているんだ」と思い、訳が分からなくなりながら(笑)、きちんと理解して落とし込んでいこうとしているところです。実際にお芝居となってお相手の方が目の前にいると、自分の表現もまた変わると思うので、それも楽しみです。
-それぞれの役柄について、今はどのように捉えていますか。
堤 映画で観た印象と、実際に自分が脚本を読んだ印象は、だいぶ違っていて、きっと自分が演じたら、自然と(映画でシェリー・レヴィーンを演じていた)ジャック・レモンとは違うものになるんだろうなと思っています。ジャック・レモンは、最初から一生懸命さがあって、少しかわいそうなイメージがあるんですよ。でも、僕はかわいそうには見えないと思うんです。むしろ、僕が演じると嫌な奴に見えると思う。ただ、どんな芝居でもまねする必要もないし、同じ雰囲気を出せと言われても無理なので、自分なりの演じ方になるだろうと思います。
濵田 ローマは、映画ではアル・パチーノさんが演じているんですよ。言葉巧みに人を操って、頭の回転が早い。すぐに人を見抜いていく人なので、年齢も雰囲気も違うし、貫禄も違う自分に演じられるのかなと不安もありますが、楽しみでもあります。







