Aホールディングス(山梨県富士吉田市)と同社グループ企業の駿河GXテクノロジー(静岡市)は11月2日、東京都内で記者会見し、有機フッ素化合物(PFAS)のうちPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)の濃縮物の濃度を低減する実証実験の結果を発表した。いずれも検査装置の検出限界値(1リットル中50ナノグラム)未満だったという。結果を発表した駿河GXテクノロジーの青山慧代表取締役は「今回の成果を踏まえ、処理条件の最適化や処理装置の大規模化を図り、第三者の検証も経て、処理事業を実用化していきたい」と述べた。
実証実験は、静岡市の三保雨水ポンプ場で回収した「PFASの濃縮物」を対象に亜臨界水(高温高圧の水)を用いて処理したという。約220度の亜臨界水で60分処理し、添加剤も用いた。その結果、処理前に1リットル中4万6000ナノグラムあったPFOS、同6600万ナノグラムあったPFOAはいずれも99%削減でき、検査装置の検出限界値の同50ナノグラム未満になったことが確認できたという。
日本の水道水質基準ではPFOSとPFOAの合算で1リットル中50 ナノグラムと定められている。
駿河GXテクノロジー代表取締役の青山氏は「より高温の約300度の亜臨界水で処理すれば添加剤は不要だが、処理装置への負荷が高く、維持などが課題となることから、添加剤を合わせて使う形のより温度の低い約220度で処理する方法を選択した」と説明した。
この記者会見ではAホールディングスの粟井英朗代表取締役社長が2026~28年度の3カ年で総額15億円を静岡市の自然環境保全のため同市に寄付する贈呈式も行われた。

寄付目録を粟井氏から受け取った静岡市の難波市長は「駿河湾で、水中ドローンへのワイヤレス給電を行う水中給電の研究開発を行うなどAホールディングスグループの取り組みにはワクワクするものがある。水中給電はこれから世界に大きな変革をもたらすと思います。静岡市もブルートランスフォーメーション(BX、海洋技術の革新)の研究開発を推進しており、Aホールディングスグループさまと一緒にBXを推進していきたい」と話した。
Aホールディングスの粟井社長は、エベレストの水を地元ネパールや周辺国に供給する自社グループの事業構想に触れ「ネパールに3万坪の土地を取得し、水源を確保しました。11月24日に現地で事業の地鎮祭を実施する予定です。エベレストのPFASゼロの水をネパールだけでなく周辺国に供給するシステムを作っていきたい」と話した。







