新型コロナウイルスの感染症も今月から5類に移行したことで、コロナ以前の生活により近づこうとしている。そうした中、株式市場では日経平均がバブル後最高値を記録するなど、景気の上向きが期待されるようになっており、就活戦線は「売り手市場」になることが想定される状況。それを反映してかディスコ(東京)が全国の有力企業1008社を対象に、5月時点の採用活動状況を調査したところ、危機感を抱いている企業が多い実態が明らかになった。調査期間は5月10日~15日。
最初に2024年卒の採用について、2023年卒に比べてどうするかを聞いたところ、増やすとしたのは37.1%、同程度が53.4%となり、減らすとしたのは5.3%にしか過ぎない。そうした採用数の増加が影響しているためか、現在の採用活動について、苦戦をしていると回答した企業が半数以上となり、とりわけ、理系採用に苦戦の度合が高くなっている。
一方、今年の就活戦線について、危機感を抱いているかどうかを聞くと、かなりの危機感があると回答した企業が45.7%、やや危機感があるとした企業が48.0%で、危機感はないとした企業はわずか6.3%にしか過ぎない。業種、企業規模を問わず、多くの企業が危機意識を持っている様子。逆に、学生にとっては、とてもありがたい就活戦線の年になるのかもしれない。