-反町さん自身が1番印象に残っているシーンを教えてください。
最後のシーンですね。鬼塚が「なんで教師をやっているの?」と言われて、「この先どうなるか分からないけれど、生きていれば必ずいいことがある。子どもたちに未来を諦めてほしくないんです。そのために教師をやっていますから」というシーンです。本編の途中でも「夢なんか持ってもしょうがないじゃん」という生徒がいるんですよね。子どもたちにはたくさんの可能性があって、たくさんの夢を持ってほしいなというのがあって、僕の気持ちと鬼塚の気持ちが同じだろうなと思ったので、50歳になった鬼塚のせりふとして入れました。
-その言葉は反町さんが考えられたのでしょうか。
最初は「生涯一教師です」という一言だったのですが、1番最後に僕は子どもたちに夢を持ってほしい、 可能性をもっと感じてほしいと。だから、このせりふはどうかなと脚本家の方に伝えて、やり取りして考えました。
-主題歌『POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~』は26年が経ってもいい曲ですが、今後歌番組でオファーがあったらどうしますか。
いやいや、もう多分ないと思います(笑)。
-作品の内容もさることながら「反町さんが変わらずカッコいい」「カッコ良さに渋さが加わってイケオジになった」とビジュアルを称賛する声や、「反町さんと同じく2人の娘を育てたのに、どうしてこうも違うのだろう」といった声を上げている視聴者の方もいます。“カッコいいお父さん”でいられるヒントを教えてください。
(夫婦でCMに出演している)資生堂を使ってください…(笑)。ちょっとお答えはなかなか難しいのですが、そんなふうに言ってくださるのは本当にうれしいです。
-最後に、反町さんにとって鬼塚英吉はどんな存在ですか。
この男だったら、もう一度テレビの前にお客さんを戻せる可能性を秘めている。そして、人間として本当に大事なことは何なのか、教師として大事なことは何なのか、友達として本音って何なのかなど、今の子どもたちのすごく大事な時期に大事なことを言える可能性を秘めていると思います。
(取材・文/小宮山あきの)