
茨城県ひたちなか市の阿字ヶ浦海水浴場は、最盛期の1980年代にはパラソルと観光客で砂浜が見えないほどにぎわい、来場者数日本一を記録した。その後、時代の移り変わりとともに海の楽しみ方が多様化する中、2027年5月に開設から100年の節目を迎える。これに伴い、地域住民や地元事業者が主導する「阿字ヶ浦海水浴場開設100周年記念事業実行委員会」が発足。「海水浴に特化した夏の海」から脱却し、誰もが1年を通じて日常的に集える「365日ひらかれた海」への転換を目指して本格始動した。
そこで、海辺に継続的なにぎわいを生み出すべく、2026年11月から2027年12月にかけて毎月連続で体験型の企画を展開する。まずは11月15日に、海辺の交流拠点「イバフォルニア・ベース」に設ける本棚の使い方を語り合うワークショップを実施。12月13日~1月11日には海辺と現代アートの融合を体験できるイベントを、12月19日には茨城大学の学生たちが主体となってクリスマスイベントを開催。年明けには、読書会や特産品づくりなども予定されている。
さらに2027年春以降も、海岸駐車場などの一角に芝生エリアを整備し、100周年記念ビールを味わえる観光列車を運行。魚釣りやSUPなど夏以外のビーチでの過ごし方を提案する体験プログラムやこれまでの100年を振り返り、これからの100年を考えるための記念誌の制作など、企画が盛りだくさん。人口減少やレジャー志向の細分化に伴い、全国の沿岸地域では海水浴客の減少が深刻な課題となっている中で100周年を迎えた阿字ヶ浦海水浴場が、持続可能な沿岸地域の在り方を示すロールモデルになるかもしれない。








