勉強でわからないことがあるとき、旅行で最適なルートを考えるとき、欲しいものを安く買える店を探すとき――。人生のさまざまな場面において「調べる」ことはか欠かせない。現代では何かを調べるうえでネットが重要なツールになっているが、ネットにはデマやウソも多く、より情報の真偽を見抜く能力をより求められる社会なっていくことが予測される。また、インターネットを通じて得た情報は、百科事典を通じて得た情報よりも、記憶の正確性が低いという研究もある。
ネットで調べてわからないとすぐにあきらめてしまう――。子どもたちがそんな大人にならないよう、AI時代の今だからこそ「調べる力」で差をつけようと、カンゼン(東京)は、シリーズ累計28万部突破の「こどもシリーズ」最新刊『こども調べ方教室 なぜ調べることが大切なのかがわかる本』を7月4日(火)に刊行する。監修はベストセラー『こどもロジカル思考』(4刷)の茂木秀昭氏。
「調べる力」とは、疑問に感じるものをそのままにせず、適切な情報収集で答えを導き出す力。同書では、検索のときのちょっとした工夫やテクニックを紹介するほか、調べたことをだれかに伝えることで調べたことが整理される効果、ネット以外の新聞・書籍などの有用性、ネット偏重によって引き起こされる「フィルターバブル」の危険性など、さまざまな側面から「調べる」ことの大切さについて解説する。
同書の「はじめに」で茂木氏は「自分の好奇心を大事にして、知りたいと思うことをいかに知っていくか、そのヒントが書かれているのが本書です。たんにAIに頼ったり、まかせっきりにするのではなく、AIを使いこなすだけの知的体力を身につけて、批判的・論理的な思考・表現力や合理的な判断力とともに、正しい情報を見極めたり、探究する力を身につけることが大事です」などと述べている。A5判、128ページ、税込み1540円。