陶磁器に描かれたさまざまな色の文様にたどれる歴史は長い。大和文華館(奈良県奈良市)の所蔵作品から中国と日本を中心に、欧州のオランダのデルフトやドイツのマイセンも含めて展示する「陶上の華やぎ ―五彩と色絵―」が始まった。陶磁器がたどり着いた華やかな色彩の世界をたどるこの展覧会は7月2日までだ。
中国で五彩、日本では色絵と呼ばれる陶磁器を彩るこの技法は、陶磁器の表面にうわ薬を施して焼成し、さらにその上に上絵具をのせて装飾するもの。日本では赤絵とも呼ばれている。江戸時代初めには磁器の焼造と上絵付けが行われるようになった。京都の京焼や肥前地方の伊万里焼などでは、陶器や磁器に色絵が施されて、特色あるやきものが作られていく。
焼きもの好き、歴史好き必見の展覧会だ。開館時間は午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)、毎週月曜休館日。入館料は一般630円、高校・大学生420円、小学・中学生は無料。