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事業承継を支援する合弁会社設立へ 十六FGと日本M&Aが合意

合弁会社の設立検討で合意した十六フィナンシャルグループの池田直樹社長(左)と日本M&Aセンターホールディングスの三宅卓社長=名古屋市の十六銀行名古屋ビル

 

岐阜、愛知両県を経営地盤とする十六銀行を傘下に持つ十六フィナンシャルグループ(岐阜市)と企業の合併・買収(M&A)の仲介を手がける日本M&Aセンターホールディングス(東京都千代田区)は4月6日、事業承継・経営承継を支援する合弁会社を新たに設立することで合意した。

合弁会社の名称や出資比率などは未定。今後、両社でこれらの基本事項の協議を重ね、今夏の設立を目指す。

名古屋市内で開かれた「基本合意契約締結式」には、十六フィナンシャルグループの池田直樹社長と日本M&Aセンターホールディングスの三宅卓社長が出席。合意書に署名した後、両社長は固い握手を交わした。

合意書に署名する十六フィナンシャルグループの池田直樹社長(左)と日本M&Aセンターホールディングスの三宅卓社長

池田社長は「後継者不在が深刻化している中小企業の経営承継は重要な地域課題だ。地方銀行が日本M&Aセンターホールディングスと合弁会社を設立するのは全国初となる。(今回の基本合意は)一歩先を行く、地域の力になる取り組みだ。地域企業を1社でも多く存続させ、地域の成長と豊さを実現したい」と事業・経営承継支援に本腰を入れる考えを示した。

三宅社長は「十六フィナンシャルグループは長年、地域、顧客に寄り添う体制を築いている。岐阜、愛知に約150の本店支店がある十六銀行の情報網は素晴らしい。一方、当社のマッチング事業は全国の企業が対象だ。深刻な後継者不在問題を解決し、地域企業の存続と発展を実現することが合弁会社のミッション(使命)」と述べ、両社の特長を生かした合弁事業の意義を強調した。