エアコンを見上げれば電気代が心配になるし、夏休みの旅はサーチャージが重荷。そして食べることが唯一の楽しみ、と言いたくても、これではエンゲル係数下降を目指さざるを得ない。帝国データバンク(東京)の「食品主要195社」価格改定動向調査によると、今年の食品値上げは前年を超え、7月中に年3万品目へ到達、「パン」1500品目超の一斉値上げも見えている。
家庭用を中心とした飲食料品の年内値上げ品目数は、6月30日までに判明したものだけで累計2万9106品目に上っている。バブル崩壊以降で類を見ない、記録的な値上げラッシュとなった22年通年の2万5768品目をすでに超えた。7月の値上げ品目数は3566品目で、前年7月(2443品目)から約1000品目・1.5倍の増加だ。
8月以降の推移をみると、8月は乳価改定の影響を受けてパック牛乳やヨーグルトなど乳製品を中心に987品目、9月もチョコレート菓子など1686品目が値上げ予定。10月は、瓶など包装資材価格の上昇を背景に、日本酒やワインなど酒類を中心とした3385品目が値上げ予定だという。続かなかったダイエットや休肝日の設定も、値札を見るとできそうな気がしてきた。