「仮面ライダーギーツ」の桜井景和/仮面ライダータイクーン役で注目された佐藤瑠雅と、ドラマ「ジャンヌの裁き」に出演し高い演技力が話題となった坂井翔がW主演するドラマ「彼のいる生活」がTOKYO MX、ABEMA、各配信サイトにて現在放送・配信中だ。本作は、青春BLの名手として名高い宮田トヲル氏による人気BLコミックを原作としたラブコメディー。いちずで完璧な爽やかモテ男子・田中一仁(佐藤)と家事が得意な純朴男子・夏川涼太(坂井)が同居をきっかけに心を近づけていく姿を描く。佐藤と坂井にお互いの印象や役作りについてなどを聞いた。
-出演が決まって、原作や脚本を最初に読んだときの感想を教えてください。
佐藤 「やっとイケメンムーブできる!」ですね(笑)。これまでどこかあか抜けないキャラクターを演じることが多くて、キラキラしていてみんなにチヤホヤされている役を演じてみたいと思っていたので、それがやっとできると思ってうれしかったです(笑)。それから、髪を短くするのかと。高校の時以来の短さだと思うので、懐かしいなと思いながら切りに行ったのを覚えています。
坂井 僕は、まず主演をいただけたというのがすごくうれしかったです。それから、原作を読んで、夏川の性格は自分に似ている部分もたくさんあると感じたので、自分に似た役をいただけたうれしさもありました。
-例えばどういうところが似ていると感じましたか。
坂井 夏川はコミュニケーションを取るのが少し苦手なタイプの男の子ですが、僕も初対面だと人見知りをしてしまう性格なので、そういう気持ちはすごく分かります。でも、仲良くなっていくと頼りたくなって、いい人だと思えばどんどん信用していくというところも似ているんじゃないかなと思いました。
-佐藤さんは、一仁と似ているところはありましたか。
佐藤 ありますかね?
坂井 ある! 顔が似てるよね。原作に似てる。
佐藤 そうなのかな?
坂井 あと、背が高くてリーダー気質なところは似てると思うよ。みんなを引っ張っていくタイプで。
佐藤 自分ではあまりそう思っていないですが、確かに周りから「リーダー気質」といわれることはありますね。なので、もしかしたらそういうところは似ているのかもしれないですね。
-そうすると、佐藤さんとしては、あまり自分とは似てないと感じながら演じていた?
佐藤 そうですね。あまりモテてこなかった人生なので、キラキラしていていいなとはすごく思いました。本当に周りからキャーってないですから!
坂井 えー、意外だね。
-原作を読んで感じたストーリーの面白さや魅力は?
佐藤 BL作品に初めて触れたのですが、普通の漫画と同じように読めました。すごく読みやすくて。読むまでは、入りづらい世界なんじゃないかと思っていたので、そうした認識を覆してくれる作品でした。
坂井 僕はBL作品に出演するのは2回目なんですよ。でも、男の子を好きになる役は今回が初めてで。前回と比べるということではないですが、今回のこの「彼のいる生活」は、どこにでもいる男の子たちの何気ない生活を描いている作品だなと思いましたし、そこに魅力を感じました。BLだからといって見づらいとか入りづらいということは一切なくて、微笑ましくなるような作品だと思いました。
-役作りにおいてはどのくらい、原作を意識して演じたのですか。
佐藤 原作がある作品は初めてですが、僕がアニメや漫画が好きなので、実写化されたときのファンの方の気持ちはよく分かるんですよ。「ここはもう少し原作に近づけられなかったのかな」と思うこともあるので、今回、演じるにあたっては、原作の一仁のキャラクターに寄せつつ、人が演じたときにしか出し得ない部分も出しながら演じようと思っていました。もちろんそれだけでなく、監督ともディスカッションを重ねて一仁という人物を作り上げていきました。
坂井 僕も同じです。1番意識したのは、原作での顔と現実での顔の違和感でした。原作で描かれている表情のまま僕が演じると不自然になってしまうところがあったので、夏川がリアルに存在していたらどういう顔をするのかなと考えて演じていました。
-夏川と一仁の関係性はどのように感じましたか。
佐藤 僕もお家にお泊まりして遊ぶ幼なじみはいたんですが、今の年齢になると連絡先すら知らないので、その仲がずっと続いていて、大学生になっても仲が良いというのはすごくうらやましいなと思います。
坂井 すてきな関係性だと思います。例えば、夏川は料理ができて、それが好きだから毎回料理を作っていますが、それに対して一仁は毎回ちゃんと感謝しています。料理を作ってくれるのを当たり前だと思わずに、きちんとお礼を言って、違うところでお返しをしてくれる。お互いに、毎日行っていることも当たり前ではないと思っているところがすてきだなと思います。