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時間差で届くアナログの魅力 子育て層は“年賀状マウント”に敏感

 「年賀状じまい」の潮流が加速する中でも、SNSでは楽しめない時間差コミュニケーションの魅力や、年に一度の“生存確認”、届かないと寂しいなどの理由で、紙のあいさつはまだまだ健在。fotowa家族フォト総研(ピクスタ・東京)が行った「年賀状と家族写真に関する調査」によると、子育て層の年賀状送付率は子どもがいない層の約2倍。送る相手の状況に丁寧に気を使いつつ、子どもに「年賀状が届かない寂しさを感じさせたくない」と考えている様子がうかがえた。

 20〜40代の1万7194人に、昨年、親族以外の友人・知人に年賀状を出したかを尋ねると、子どもがいない層では19.24%、子育て層では約2倍の38.46%が年賀状を出していた。この年賀状を出した674人を対象に、あえて年賀状を出す理由などについて11月19日〜12月8日にインターネットで調査を実施。「年賀状を届く喜びを提供したい」という理由は、子どもの有無などで大きな差はなかった。しかし、子育て層20代の60.53%は「年賀状が届かない寂しさを感じさせたくない」と、多くの親が子どもと年賀状の関係を考慮していた。

 もっとも、20代子育て層の8割が“年賀状マウント”を懸念。友人に出す年賀状のデザインについての質問で、「自分や家族写真を使ったデザイン」という人は、40代子育て層では36.61%、次いで20代の子どもがいない層が30.36%だが、20代子育て層は「趣味や推しに関する自分らしいデザイン」(57.02%)が最多。特に相手の婚姻状況に気を使う人が54%に上った。若い世代が意図せぬ「年賀状マウント」に敏感であることがうかがえた。