最近は読みやすい口語訳から漫画までいろいろあって、源氏物語はより身近になっている。初夏は京都でその風情を楽しむ企画がある。星のや京都(星野リゾート・長野県軽井沢町)では、6月1、15、22、29日に、平安貴族さながらに夏宵の風情を味わう「夏宵の蛍狩り」を開催する。目の前を流れる大堰川(おおいがわ)の水辺にでかけ、特製の蛍籠あんどんとともに蛍を鑑賞できる。
施設内の「水の庭」で総料理長特製の赤紫蘇(あかじそ)しぼりで涼を感じたあとは、源氏物語「蛍」の語りを聞く。目の前で生き生きと語られる源氏物語の描写に思いをはせることで、平安貴族さながらに夏宵の風情を味わうことができる。
嵐山は、京都府内でゲンジボタルが生息する数少ない地域の一つ。景観保護のため建物が少なく、街の明かりは山々にさえぎられて届かない場所にあり、蛍をゆっくり鑑賞することができる宿での企画だ。料金は1人1万6500円(税・サービス料込み、宿泊料別)。