いい大学に入るためには、中学から準備をと考える親が増えている。だが、中学受験はお金がかかり、そうした教育費の膨張が少子化の要因になっているとの指摘もある。モデル百貨(長崎県佐世保市)はクレジットカード情報サイト「MoneyGeek」でこのほど、中学受験の費用について調査を実施。子どもの中学受験を経験した保護者500人を対象にヒアリングした。調査期間は1月24日~2月1日。
首都圏模試センター調べで、2024年の首都圏における中学受験率は18.12%、10年連続で増加したという。およそ5人に1人の小学6年生が受験をした計算だ。志望校に合格するためには、準備を入念にする必要があり、その分、塾代など多額の費用がかかる。
調査によると、中学受験で通塾した場合の総額平均は約184万円。そのうち、塾代の総額平均は178万4000円で、通塾期間の平均は2.5年間だった。一方、受験する学校数の平均は2.6校で、出願時に支払う受験料(入学検定料)の平均は5万7317円。これは、あくまでも受験までの費用で、私立中に合格した場合、当然のことながら費用がかかることになる。
想定外だった費用としては、「短期講習が何度もあり、その都度5万円ほどかかった」(40代・男性)、「月謝以外の講習費用が、6年生で50万くらいかかった」(50代・女性)、「前受け校に支払った入学金が多額だった」(40代・女性)、「入学金約20万円を滑り止め校に先に納めないといけなかったが、第一志望校が受かっていたため、入学を辞退した」(30代・女性)など、夏期・冬期などの特別講習や複数受験に関する出費をあげる声が多かった。