特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ(名古屋市)では、詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査リポートをまとめているが、このほど2024年7月1日〜7月31日に調査したリポートについて公表した。
それによると、迷惑電話番号の割合は国際電話番号が73.6%(前月比+29.9%)と再び増加し、過去12カ月間で最も高い数値となる一方で、前月に大きく増加した携帯電話番号からの着信は減少した。7月に増加した国際電話は、「+1」(北米地域)「+800」(国際フリーフォン)から中国語の自動音声ガイダンスの不審電話が発生したほか、末尾「0110」の国際電話番号からの着信が急増している。末尾が「0110」の電話番号は主に国内の警察署で多用されていることから、警察になりすました「オレオレ詐欺」に注意が必要だ。国番号別では、使用されていない国番号の「+803」、アメリカ合衆国・カナダなど北米地域の「+1」、アルバニアの「+355」からの着信が目立っている。これらの番号の中には、国番号を除いた部分が実在する日本の警察署の電話番号と一致するものも確認されているという。
他方、金融・決済サービスや電力会社をかたる詐欺SMSの割合が増加したが、宅配系に関しては減少。さらに、「南海トラフ地震」便乗メールも増えている。
実在する企業やブランドの名前をかたる詐欺SMSについて、7月は「三菱UFJ銀行」をかたる手口が1カ月を通して多発。中旬から下旬にかけては「東京電力」をかたる手口が出現した。
とにかく、電話でお金の話になったら、気を付けた方が良さそうだ。