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トリドールHDが企業版ふるさと納税を子どもたちへ 香川県の離島の小中学校15年ぶりの再開などを支援

 

 讃岐うどんの手づくり・できたての感動を広めたいとの思いから 「丸亀製麺」を創業したトリドールグループ。トリドールホールディングス(東京)は、香川県丸亀市の離島の活性化・次世代育成」支援を継続して行っている。その一環として今年度は、「地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)」を活用し、香川県の離島「広島(通称名:讃岐広島)」での小学校・中学校の再開と、瀬戸内海の島々を巡る「こども図書館船 ほんのもり号」運航を支援している。

 讃岐広島は、瀬戸内海に浮かぶ有人島。現在約150人の島民が暮らしているが、多くが65歳以上で、人口も年々減り続けている。そこで、トリドールHDでは社員が讃岐広島へ移住し、地域住民たちと相談を重ねながら活性化支援に取り組んでいる。2025年4月に、子どものいる世帯が讃岐広島に移住したことにより、小学校が15年ぶり、中学校は16年ぶりに再開することに。トリドールHDは丸亀市に企業版ふるさと納税として4500万円を寄付し、そのうち4000万円がこの小学校・中学校開校のリノベーションに活用された。また、うどんづくりの体験キット20セットが購入され、香川の食文化である「うどん打ち」を子どもたちが体験する教室の開催も予定している。その他の寄付金は、讃岐広島にある登山参道の整備などに活用された。  

 市立広島小学校の髙井真治校長は、「15年ぶりに学校が再開し、その重要なタイミングに広島小・中学校に赴任できたことを大変うれしく思っています。地域の方々も大変喜んでくださり、子どもたちや私たち職員にいつも笑顔で接してくださいます。地域の方々のお力添えをいただきながら、地域とともに歩む笑顔と活力にあふれる学校づくりを進めていきたいと考えています」とコメントしている。

 「こども図書館船 ほんのもり号」は、大小さまざまな瀬戸内海の島々を巡り、子どもたちの無限の好奇心を引き出す図書館船。建築家・安藤忠雄氏による小型船の寄付を香川県が受け、約2千冊の本を積み込むことができるよう船を図書館にリフォーム。2025年の春から秋にかけて5年間の運航を予定している。この運航費にトリドールHDの企業版ふるさと納税(500万円)が活用される。