ふむふむ

京急電鉄が地元漁協・ダイバーと連携して海を守る 取り組み社有林と鉄道敷地内の間伐材を海中に設置、アオリイカの産卵床に

漁協組合・ダイバーの皆さんが間伐材を沈めている様子

 京浜急行電鉄(横浜市)が、神奈川県・三浦半島の城ヶ島周辺の磯焼け対策の取り組みに協力している。三和漁業協同組合城ヶ島支所・城ヶ島ダイビングセンター・海洋環境保全活動を行う「FABO」・三崎観光と共同で、京急電鉄が保有する社有林と鉄道敷地内の間伐材56基を海中に設置した。

 この取り組みは、地元の三和漁業協同組合城ヶ島支所と城ヶ島ダイビングセンターが、2014年1月から、城ヶ島の海の資源を守るために始めた活動の一環。間伐材を定期的に海に沈め、魚の産卵場所や住み家になる「藻場」を増やす取り組みに対して、京急電鉄と京急グループの三崎観光は2024年3月から、京急電鉄の社有林「みうらの森林(もり)プロジェクト」の一環として間伐材を提供した。さらに、京急線の線路敷地内の間伐材も産卵床として活用することで、継続的に活動に取り組むことができるようになった。現在、今年の春から沈めた間伐材の産卵床にアオリイカの産卵が確認されているという。

 京急電鉄は、持続可能な社会を目指し、三浦半島に所有する都市近郊社有林を健全に管理する「みうらの森林(もり)プロジェクト」を2023年2月にスタート。森林管理の間伐材をバイオマス発電に活用し、整備した森を親子の山遊びや企業との共創プログラムなど多様な場として活用している。健全な森林の管理を行うことで、森林の有する二酸化炭素吸収機能の一層の発揮を目指し、生物多様性を維持しながら機能豊かな美しい森林を目指しており、プロジェクト全体の動きや森での活動などをホームページで発信している。