カルチャー

石川県加賀市で夏から秋を彩る三大祭り 歴史と熱気を伝える伝統行事

 

 猛暑が続くが、カレンダーを見ていると夏も後半という感じになってきた。ここからめいっぱい楽しみたいのがお祭り。石川県加賀市では、加賀市観光交流機構主催で夏から秋にかけて、地域色豊かな三大祭りが開催される。動橋町(いぶりはしまち)の「ぐず焼きまつり」、山代温泉の「八朔まつり」、そして大聖寺の「十万石まつり」。いずれも古くから受け継がれてきた伝統行事で、観光客はもちろん地元の人々にも親しまれている。これから国内旅を計画するなら、歴史と迫力に満ちた祭りを体感できる加賀を候補の一つにしてみてみよう。

 8月30日(土)・31日(日)に開催されるのは「ぐず焼きまつり」。「ぐず」というのは大きなドンコ(ハゼの一種)のことで、災厄の象徴とされる巨大な“ぐず”を担ぎ、練り歩いた後、振橋(ふりはし)神社の境内で焼き払う勇壮な祭り。夏の終わりを告げる風物詩になっている。

 9月1日(月)に山代温泉で開催されるのは「八朔まつり」。服部神社の境内で奉納舞を終えた大獅子が、町内を勇壮に練り歩く。社殿では平和を祈る「浦安の舞」が奉納され、五穀豊穣を祈願し感謝がささげられる。この日は「万松園まつり」も開催され、ガラポン抽選会や屋台、昔懐かしいゲームを楽しめる。

 そして9月13日(土)・14日(日)には「十万石まつり」が開催される。古九谷焼発祥の地・大聖寺で行われる、産業の発展と繁栄を祈る祭りだ。大聖寺藩祖・前田利治公をしのんで、初日の夜には約100個のちょうちんを取り付けた「万燈(まんとう)みこし」の担ぎ上げが行われ、幻想的な光景を生み出す。