カルチャー

『おい点P、動くんじゃねえ!』 算数・数学ニガテ民のかゆいところに手が届く本が登場

 

 算数や数学の問題をただただ解くのではなく、本質が理解できると、世の中の“美しいもの”がもっと見えてくるのかもしれない。でも頭がついていかない――。そんな“算数・数学ニガテ民”に、画期的な本が発売された。『おい点P、動くんじゃねえ!』(とけいまわり著、晶文社、税込み2090円)。本のタイトルを見て、「そういえば中学のころつぶやいたことがある!」という人もいるかもしれない。

 ややこしい「速さの問題」や脳が拒絶する「つるかめ算」は、中学数学に向けての序章。「分数で分数を割るってどういうこと?」「何時間かかるかなんて仕事内容しだいだろ!」「(マイナス)×(マイナス)は、めっちゃマイナスだろうが!」――。算数や数学への疑問や不満が積もり積もってつまずいた人もいるだろう。この本では、疑問に対して「そういうものだから」と言い聞かせられてきた、絶妙に納得できないテーマを厳選。算数・数学に不満たらたらのケンジと、数学好きの兄貴が、対話しながら疑問をひもといていく。

 著者は、算数・数学の講師で、算数・数学専門のライター。三女の母。Xアカウント@ajitukenorikitiは6.8万フォロワーを抱える。

 今学んでいる子どもたちはもちろん、子どもに算数を分かりやすく教えたい保護者にも、長年のしこりを抱える大人たちにも、ニガテ勢のかゆいところに手が届くコンテンツ。この年末年始に苦手を乗り越えるきっかけがつかめるかも!?