ふむふむ

傘の忘れ物は年間推定328万本 経済損失は年間約66億円規模に

 落とし物検索サービス「落とし物クラウドfind」を展開する株式会社find(東京)は、6月11日の「傘の日」に合わせ、日本社会における“傘の忘れ物”の実態について調査を実施した。同社が連携する鉄道・バス事業者などの落とし物データをもとに推計した結果、国内における年間の傘の忘れ物件数は推定328万本規模にのぼる可能性があるという。このデータと傘の平均購入価格をもとに同社が試算したところ、傘の忘れ物による経済損失は年間最大66億円規模におよぶ可能性があるとされた。

 

 近年、コンビニなどで販売されるビニール傘の価格は上昇傾向で、1本600円〜800円の商品も一般化している。さらに総務省の小売物価統計調査によると、一般的な長傘(普及品)の平均価格も1700円以上へと上昇している。

 背景には、原材料であるナフサ価格の高騰、円安による輸入コスト増加、物流費上昇などがある。これまで“安価な消耗品”として認識されがちだったビニール傘も含め、傘の紛失は生活者にとって無視できない支出になりつつあるとしている。

 同社はまた、傘の忘れ物が引き起こす環境負荷についても独自試算を実施。一定の保管期間を過ぎても引き取り手(持ち主)が現れない場合、最終的に「廃棄処分」される。その結果排出されるCO2は年間約2273トンにのぼるという。

 傘にはプラスチックや金属、塩化ビニールなどが強力に接着されており、手作業による分別・解体が極めて困難。そのためリサイクル率が著しく低く、大半がそのまま埋め立てや焼却処分となることが、CO2排出量を押し上げる要因になっているという。

 同社は、持ち物に目印をつける、写真を撮っておくなどの、「万が一落としても見つかりやすくなる」事前対策を提案。これまで「見つからないのが当たり前」「安価だから諦める」とされてきた落とし物の常識をテクノロジーで変革し、環境負荷の軽減を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきたい、としている。