
大学ゴルフで国内唯一の国際大会であるパンパシフィック大学スーパーリーグ by NIGITAの第3回大会は9月4日に終了。静岡県三島市のグランフィールズCCで3日間行われ、男女の団体戦は日大が2年連続のアベック優勝、男女混合の個人戦はジョニー・クラーク選手(ニューメキシコ大)が勝った。
団体は男子14、女子12チームの計130人がエントリー。選手は普段できない外国勢との競技や交流で、経験の幅を広げた。大会関係者は、さらに規模を膨らませ、大学チーム世界一を争うワールドカップ(W杯)開催へ準備を進めている。
育成と国際交流が目的 W杯準備も進む
世界レベルの選手育成と国際交流を目的とし、国内強豪校が中心になって立ち上げられた大会。日本ゴルフ協会のナショナルチームに選ばれない学生でも、日本で外国選手と戦う機会をつくるのが狙いの一つだ。
プロとして活躍を目指す選手でなくても、国際交流は将来の社会人生活で生かせる。全日本大学スーパーリーグの和田光司理事長(日大ゴルフ部前監督)は「ゴルフの経験が今後企業に入っても、地域で働いても役立つと思う。外国選手にものおじしないでラウンドしたり、一緒に食事をしたりして、コミュニケーションの取り方を学ぶのは大事だ」と意義を強調した。
第1回大会の前年、2023年のプレ大会で、日大の男子団体優勝の立役者となったのは、当時4年生の杉浦悠太(すぎうら・ゆうた)選手。個人戦も制して2冠に輝き、その後プロ転向した。今年8月23日終了の米下部ツアー、アドベントヘルス選手権(ミズーリ州カンザスシティー)で初優勝を飾るなど内外で実績を挙げているのは、この大会OBの成功例か。
来年以降、大会規模や内容を充実させる考えで、和田氏は「カナダとか今まで参加していないチームに声をかけたい。可能であれば、中国とかアジアの大学にも」とプランを練る。
そして2029年には世界ナンバーワンの大学を決めるワールドカップ(W杯)開催へ発展させる構想が具体化してきた。提携する全米ゴルフコーチ協会(GCAA)と協議し、時期は夏で大会は3~4日、会場はロサンゼルスに固まりそう。出場は男女各16チームで日本の出場枠はそのうち4~5校―など素案はあるものの、ストロークプレーかマッチプレーにするかも含め、詳細は今後詰められていきそうだ。
和田氏は「われわれ日本は米国をリスペクトして第1回は米国でやろうと提案した。男子と女子の大会を分けて開催するプランもあるし、検討事項は多い」と話した。

▽話題①
日大女子のエース倉持凪
女子で日大3年の倉持凪(くらもち・なぎ)選手は最終日にスコアを伸ばし、通算8アンダーの205でチームの優勝に貢献するとともに、個人戦でトップに3打差の5位タイに食い込んだ。「女子で1位はうれしいが優勝を狙っていたので悔しい」と残念そうだ。
それでも女子の最上位に付与された国内ツアーの延田グループ・マスターズGCレディース出場権には素直に喜ぶ。20歳で身長150センチのショット巧者。「初めてのツアー出場になる。アンダーパーで回りたい」と張り切っていた。

▽話題②
大型選手のクラークが個人戦V
ニューメキシコ大4年のジョニー・クラーク選手が個人戦で優勝。精度が高いショットを武器に、69、67、66と安定していた。最終日最終18番で約2メートル半のバーディーパットを決め抜け出す勝負強さ。「真っすぐ飛ぶタイプなので、この狭いコースに合っていた」と満足の内容だった。
大会前の相撲部屋見学の際、玉ノ井部屋の親方から半ば冗談で角界入りを誘われたほどの身長193センチ、127キロの堂々たる体格。「米ツアープロになるのが5歳からの夢」と話した。

▽話題③
父は米ツアーの有名プロ
テキサスクリスチャン大のキャメロン・クーチャー選手は、米ツアー通算9勝で、リオデジャネイロ五輪銅メダルリストのマット・クーチャー選手を父に持つ。今大会のキャメロンは、74、76、68で個人戦は通算5オーバーの40位タイとなり、男子団体は3位だった。
まだ18歳の1年生ながら身長195センチの恵まれた体。ホールアウト後「ゴルフが上手な父のもとに生まれただけ。そのことでプレッシャーは感じない」と成長を期した。

▽話題④
初日にアルバトロス
女子でサンノゼ州立大4年のテッサ・クレムザー選手が、初日の1番(パー5)で規定打数(パー)より3打少ないアルバトロスを達成した。
プロの大会でもなかなか見られない快挙だ。残り230ヤードを3番アイアンを使い直接カップイン。「理想に近い球筋だった。ピン手前に落ちて、カップに入るのが見えた。人生初の経験」と大喜びだった。ドイツ生まれで、米国のカレッジゴルフに憧れて留学したという。今大会、3日連続71と伸ばせず、通算イーブンパーで個人戦は23位タイ、女子団体は4位だった。








