カルチャー

琵琶湖博物館で「川を描く、川をつくる」 治水の歴史をテーマに古地図資料を展示

 川は人々の暮らしを作り、文化を花開かせる自然の恵みである一方、災害の原因にもなり、川と人々の関係の歴史から学ぶことは多い。滋賀県立琵琶湖博物館では、9月6日(土)から、企画展示「川を描く、川をつくる」第2期の古地図資料の展示が始まる。

 日本列島のあちこちで水害や土砂災害が頻発するなか、近年、防災・減災への意識が高まり、同時にその対応のヒントを歴史に求める動きが社会・学術のなかで高まりをみせている。企画展示では、私たちが暮らす地域とそこを流れる川について知るための重要な資料、古地図を取り上げ、治水の歴史をテーマに、近江や淀川流域を中心にして、ふだん見ることの少ない江戸時代から明治初期(17~19世紀)の古地図の実物資料を展示している。

第2期の展示では、「瀬田川筋絵図」(1828年ごろ)、「滋賀県天野川実測平面図 二枚之内第一」(1906年ごろ)をはじめとした貴重な実物資料31点が新たに展示される。また、歴史資料をもとに復元制作した竹蛇籠(たけじゃかご)など、治水に関する道具の実物を見ることもできる。

 企画展示は11月24日(月・祝)まで開催。開館時間は9時30分~17時(入館は16時まで)。観覧料金は大人340円、大学生270円、小・中学生・高校生170円(企画展示を観賞するには、別途常設展示の観覧券が必要)。